■愛されるバカ…? 『アイシールド21』瀧夏彦
最後のロン毛キャラとして、稲垣理一郎さん(原作)と村田雄介さん(作画)の『アイシールド21』より瀧夏彦を紹介する。瀧は主人公・小早川瀬那が所属する私立泥門高等学校のアメフト部・泥門デビルバッツの選手。金髪のロン毛が特徴的な、タイトエンド兼ラインバッカーだ。
瀧は陽気で目立ちたがり屋、本気で自分を神から愛されている人間だと思い込んでおり、アメフトもスーパースターになりたいという理由ではじめている。ナルシストな部分もあり、本人に悪意はないのだろうが自慢話で周囲を困らせる場面も多々あった。
そんな瀧だが、コミックス19巻の東京大会三位決定戦の盤戸スパイダーズ戦では、昨年の東京MVPである赤羽隼人の前にまったく歯が立たない。普段は陽気な瀧も「自分はきっと何か特別な人なんだって…でも神様に愛された男なんかじゃなかった。」と心が折れそうになっていた。しかし「自分の力で神様に打ち勝ってやる!!」と再度自身を奮い立たせ、その際は自慢のロン毛もゴムバンドで束ねて、泥門勝利のために体を張った。
今回は、スポーツ漫画に登場する「ロン毛キャラ」を紹介してきた。彼らは序盤こそその長い髪の見た目通りチャラい印象で、正直、筆者的にはあまり好きではないタイプのキャラであった。
しかし、試合や出会いをきっかけに人間として成長し、スポーツマンとして熱い戦いを見せてくれた彼ら。最終的にはこちらも自然と応援したくなるような、そんな魅力的なロン毛キャラたちだった。