『推しの子』や『ポケモン』にも… 個性派揃い?漫画やアニメに登場する鋭い“歯”を持つキャラたちの画像
魔法少女まどか☆マギカ 10th Anniversary Book(3)/芳文社

 “牙”といえば、対象を噛みちぎることに特化した動物特有の鋭い歯だが、漫画やアニメにはこの“牙”に似た鋭い歯を持つキャラたちが多数登場している。今回は今やキャラ属性の一つにもなっている鋭い“歯”について、登場キャラの歴史もあわせて見ていこう。

■キャラの属性としての“歯”について

 本来、人間の歯は整った形でまっすぐ生えているものだが、一部“犬歯”のみは対象を噛みちぎることに特化し、鋭くとがっている。この犬歯が外側に飛び出た状態は“八重歯”と呼ばれ、一種のチャームポイントとして古くから扱われているのだ。

 しかし漫画やアニメの場合、生え揃った歯の大部分が鋭くとがり、まるで肉食獣のような口元になったキャラもちらほらと登場している。イラストでは三角形が並んだ刺々しいデザインで描かれており、この特徴から“ギザ歯”といった名称で表される場合も。

 もともとはギャグシーンなどで怒りや不快感をあらわにするため、あえてデフォルメ化した表現として登場していたのだが、いつからか通常の見た目がこの“ギザ歯”になっているキャラも現れるようになってきた。

 それらを踏まえて、実際にどのようなキャラたちが登場しているのか、その具体例を見ていってみよう。

■ちらりと見えるワンポイントが可愛い…“八重歯”を持つキャラたち

 現実の人間同様、“八重歯”をチャームポイントとしたキャラは多くの作品に登場している。

 2003年より刊行されている大人気ライトノベル『涼宮ハルヒ』シリーズには、“SOS団名誉顧問”の肩書を持つ女子生徒・鶴屋さんが登場するが、彼女も可愛らしい“八重歯”の持ち主。常にハイテンションかつ面白いことが好きで、「~にょろ」、「めがっさ」といった独特な言い回しを好むのも特徴だ。全編通して下の名前が明かされていないのもミステリアスである。

 また、空前のブームを巻き起こしたアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』では、主要キャラの一人である活発な少女・佐倉杏子が特徴的な“八重歯”を持つ。ほかの魔法少女に比べると男勝りで勝気な性格の彼女だが、笑った際にちらりと見えるとがった歯が可愛らしい。

 近年の作品にも“八重歯”を持つキャラは登場しており、2020年より連載されている大人気作品『【推しの子】』では、インフルエンサーのMEMちょがそれにあたる。いつも悪魔モチーフの髪飾りをつけている彼女だが、“八重歯”がそのキャラクター性にマッチしているのも面白い点だ。

 ちなみに八重歯が特徴的なキャラのなかには、『僕のヒーローアカデミア』の凶悪な敵キャラ・トガヒミコや『終末のワルキューレ』に登場する自由奔放な男性キャラ・釈迦など、上だけでなく下の犬歯も目立つという変わり種も。

 今回紹介したキャラをはじめとして、過去から現在にいたるまでさまざまな作品に“八重歯”が特徴のキャラが登場しているが、その性格は活発だったり自由奔放だったりと、どこか破天荒な位置づけのキャラであることが多いようである。

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