豊田徹也さんの漫画『アンダーカレント』は、10月6日に実写映画が公開された。主演は真木よう子さん。心の奥底に迫るような物語が話題となっている本作で、探偵・山崎道夫役を演じているのが、リリー・フランキーさんだ。実はリリー・フランキーさんは、原作の山崎のモデルとなった人物でもある。
このように、実写化でモデルとなった俳優が実際にキャラを演じることも少なくない。そこで今回は、俳優をモデルに描かれたという漫画のキャラをご紹介していこう。
■本誌でも夢のコラボ企画が!『ひるなかの流星』馬村大輝:坂口健太郎さん
やまもり三香さんの『ひるなかの流星』。両親の転勤を機に上京することになった田舎育ちの主人公・与謝野すずめが、高校教師・獅子尾五月とクラスメイトの馬村大輝と繰り広げる三角関係が見どころの本作。
“塩顔イケメン”として人気のある馬村のモデルは、『MEN’S NON-NO』の専属モデルとして大人気だった坂口健太郎さんだ。色白で儚い印象ですっきりとした顔立ち、少年のような笑顔が魅力の坂口さん。照れ屋でシャイな馬村の雰囲気にピッタリで、モデルと知って納得した人も多いだろう。
坂口さんは『ひるなかの流星』が連載されていた『マーガレット』(集英社)に、馬村に扮して登場したこともあり、馬村と夢のコラボを披露している。制服を身につけ、白いヘッドホンを装着した坂口さんは、まるで誌面から飛び出してきた馬村そのものだった。
しかし2017年に公開された実写映画版で馬村役に抜擢されたのは、坂口さんではなくGENERATIONSの白濱亜嵐さんだった。キャストが報じられたとき、「馬村が坂口さんじゃないなんて……」と嘆く声が多く寄せられ、キャラのモデルを知っているファンたちは肩を落とすことに……。
とはいえ、白濱さんが演じた馬村もまた絶妙にシャイでピュアな仕上がりだった。キレキレのダンスがカッコ良い普段の姿とは一味違った白濱さんの魅力を見ることができ、お得な気持ちになれる映画だった。
■ファンを公言し作中にも出演!『ろくでなしBLUES』剛:堂本剛さん
森田まさのりさんの『ろくでなしBLUES』は、ヤンキー漫画として今でも根強い人気を誇る漫画だ。登場人物たちは実在する格闘家やミュージシャンなどをモデルに描かれていることでも有名だが、そんな本作でモデルとなっているのが堂本剛さんだ。作中で「剛(つよし)」というキャラで登場している。
堂本さんは自身の番組『堂本剛の正直しんどい』(2005年10月20日放送)にて、好きな漫画に『ろくでなしBLUES』を挙げており、番組内では親交のある森田さんの自宅にお邪魔するほど仲の良さを見せていた。過去に雑誌で対談した縁から作中で登場することになったというのだから、作品への熱意は相当なものだろう。
実際に登場するキャラを見ると、『金田一少年の事件簿』で“はじめちゃん”を演じていたころの姿を彷彿とさせる。頬に絆創膏をつけ、“ヤンチャ感”も満載の演出。自分の好きな作品にこんなふうに登場することができるなんて、実にうらやましい限りだ。