■まさに“キムタクが如く”!…ゲーム『JUDGE EYESシリーズ』八神隆之役

 アニメや実写映画のみならず、木村さんはテレビゲームの世界でも唯一無二の存在感を放っている。2018年に発売された『JUDGE EYES:死神の遺言』(セガゲームス 現:セガ)は、主人公・八神隆之のビジュアルとボイスに木村さんが起用され、大きな話題を呼んだ。

 本作は、同社の名作アクションアドベンチャーゲーム『龍が如く』を手がけた『龍が如くスタジオ』の一作で、元弁護士であり私立探偵として活躍する八神が捜査や数々の戦いを乗り越え、社会の闇を暴いていくというものだ。

 まるで実写のようなリアルなCG表現がウリのシリーズだが、プレイヤーは圧倒的なクオリティで描かれた八神を操作し、さまざまな難事件に挑んでいくこととなる。

 もちろん、作中のセリフはすべて木村さん本人が演じており、どこかコミカルなサブイベントから、怒りや悲しみが渦巻くシリアスなメインストーリーまで、多彩な演技を見せつけている。

 とくに本作では肉弾戦のシーンをはじめ、さまざまな箇所で激しく“叫ぶ”シーンがあるのだが、木村さんは本場の声優陣に負けず劣らずの見事な“叫び”を見せており、怒りを乗せた雄叫びや、悲しみからくる嗚咽など、喜怒哀楽のさまざまな感情を見事に表現している。

 裏社会が舞台であった『龍が如く』とは違い、よりライトでありながら、社会問題に鋭く切り込んだシリアスな展開を描くという、独自の路線を確立してみせた一作だ。

 その後、高い人気から続編である『LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶』が発売され、こちらでも木村さんは引き続き八神役に起用されている。“キムタク”の愛称で有名な彼だが、その活躍ぶりからファンの間では“キムタクが如く”と呼ばれて親しまれており、木村さんとゲームの思わぬ親和性を見せつけていた。

 

 “木村拓哉さん”といえば、いまや知らぬ人はいない国民的スターだが、タレントや俳優業はもちろん、アニメや実写映画、ゲームといったサブカルの分野でも難なく活躍してしまう姿に、あらためて驚かされてしまう。まだまだ衰えを知らないそのスターぶりに、これからもぜひ注目していきたい。

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