■時の加速による超現象!『ジョジョの奇妙な冒険』プッチ神父
最後は荒木飛呂彦さんによる『ジョジョの奇妙な冒険』第6部に登場したプッチ神父だ。彼はラスボスとして徐倫たちを苦しめる存在となるが、最初はそれほど強いスタンド使いだったわけではない。彼のスタンド「ホワイトスネイク」は、相手の記憶や能力を奪うというもので応用力は高いが、表立って戦うというよりは陰で活躍するタイプと言ったほうがいいだろう。
しかしやがてプッチ神父は「緑色の赤ちゃん」を取り込み、「ホワイトスネイク」を「C-MOON」に進化させることになる。「C-MOON」の能力は、重力の向きを変えたり、触れたものを裏返しにしたりするというもの。この段階までは速さとは全く関係ないが、その後さらにスピード特化型のスタンド「メイド・イン・ヘブン」へと進化を遂げるのだ。
「メイド・イン・ヘブン」は生物以外の時を加速させる能力で、プッチ神父の求めた「天国」を具現化するものとなっている。時間を加速させ続けることで宇宙を一度終了させるのを目的としているのだが、その時の様子があまりにも速すぎる。
プッチ神父の姿は視認することができず、承太郎が時を止めて確認するので精いっぱい。世界中の時間はどんどん進んでいき、時計の針が高速で回り、生モノは一瞬にして腐り、太陽が昇ったり沈んだりを繰り返してパニックになった。そんな世界中を巻き込んでスピードを速めてしまう「メイド・イン・ヘブン」は、他と比べても非常に恐ろしい能力と言えるだろう。
速さを追求するキャラは、いろんなジャンルのアニメや漫画に登場するが、いずれも注目度の高い者ばかりである。彼らが魅せるエピソードは普通では考えられないものばかりで、驚かされることも多い。
スピード特化のキャラは他にもいるので、とんでもないエピソードがまだまだ眠っているかもしれない。