■世界的自動車メーカーのCMに抜擢!磁力をテーマにしたロボ
最後は『鋼鉄ジーグ』を紹介する。永井豪原作の本作は、1975年10月から1976年8月に放送された。パイロットがロボットに乗り込むのではなく、サイボーグ化した主人公がそのまま頭部パーツに変形し、磁力で各パーツと合体して巨大ロボットになるのが印象的だ。
これまでの作品はアニメをもとにしておもちゃを制作していたが、本作はおもちゃが先に作られアニメ化を果たすスタイルが取られている。そのため、日本では平均視聴率6%台とアニメは振るわなかったが、磁石を利用したおもちゃが大ヒットし、当初の予定より長く放送された。
一方で、イタリアでは日本以上の大ヒットを飛ばしている。そもそもイタリアでは『グレンダイザー』がすでに人気を集めており、その翌年に放送された本作も続いてヒットした。その人気はすさまじく、本作を元にした映画『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』という作品が公開されたり、世界的自動車メーカー・ルノーのCMに水木一郎が歌う日本版オープニングテーマが起用されたりしているほどだ。
今回ピックアップした1970年代の作品は、いずれもゲーム『スーパーロボット大戦』シリーズに登場しているため、作品自体は知っている若い人も多いだろう。本編を未視聴の人はこれを機に全話視聴してみてはいかがだろうか。
特に、『グレンダイザー』は、2024年に『グレンダイザーU』としてリブートされるため、事前にオリジナルアニメを視聴するのも楽しそうだ。