「ジャパニメーション」とも呼ばれ、海外でも人気がある日本のアニメ。特に、『機動戦士ガンダム』シリーズや『新世紀エヴァンゲリオン』などのロボットアニメはファンが多い。なかには日本より人気がある作品もあり、『UFOロボ グレンダイザー』は、『機動戦士ガンダムSEED』の福田己津央氏が総監督、『新世紀エヴァンゲリオン』の貞本義行氏がキャラクターデザインを担当するリブート企画として、2024年に放送されることが決定している。
そこで今回は、1970年代に日本で放送され、今もなお海外で爆発的人気を誇るロボットアニメを3つピックアップし、その熱狂ぶりを紹介したい。
■フランスで大人気「マジンガー」シリーズ第3弾ロボ
最初に紹介するのは、冒頭でも取り上げた『UFOロボ グレンダイザー』。『マジンガーZ』『グレートマジンガー』に続くマジンガーシリーズ第3弾として1975年10月から1977年2月に放送された。
それまでの作品とは違い、初めて敵が「宇宙からの侵略者」となり、以降の作品に影響を与える。これもありマジンガーシリーズとしては異色とされることも多い。
日本での平均視聴率は20%を超え、十分な人気を持つが、ヨーロッパの一部や中東ではそれ以上の人気を誇る。特に『Goldrak(ゴルドラック)』のタイトルで放送されたフランスでは、平均視聴率75%・最高視聴率100%を記録したという説もあるほど子ども視聴者から絶大な支持を集めた。さらに、テレビ放送前に公開された劇場版の主題歌は異例のミリオンセラーとなっているなど熱狂的なファンが多い作品で、11月14日にはフランスのゲームスタジオMicroidsによって新作ゲーム『UFOロボ グレンダイザー:たとえ我が命つきるとも』の発売が予定されている。
『UFOロボ グレンダイザー』をきっかけにフランスでは日本アニメの知名度が上がり、1980〜1990年代のアニメが放送されることとなった。
■フィリピンの国民的アニメ!実写ドラマ化も果たす
続いて紹介するのは『超電磁マシーン ボルテスV』。通称「長浜ロマンロボット3部作」と呼ばれる長浜忠夫監督による2作目だ。1977年6月から1978年3月に放送され、前作『超電磁ロボ コン・バトラーV』の流れをくむ。
基本的に1話完結型だった『コン・バトラーV』からストーリー重視の展開にシフトしているが、日本では前作に及ばずグッズも振るわなかった。
しかし、フィリピンでは大人気で、最高視聴率は58%をマーク。当時の子どもに大人気だったが、「子どもが勉強しなくなった」「第二次大戦後の反日感情」などで親から反発を買い、ついに最終回直前にして放映が禁止された。
その後、時代が進んで情勢も変わると、何度か再放送され、最終回も放送された。1999年の再放送では、最高視聴率が40%を超えたほどの人気ぶり。さらに、今年2023年にはフィリピンで『Voltes V Legacy(ボルテスVレガシー)』として実写ドラマ化を果たしている。