深田恭子に綾瀬はるか…女優たちが演じた漫画実写化の「ダメ主人公」ドラマで原作コミックスが爆売れしたケースもの画像
深田恭子 (C)ふたまん+

 実写化されヒットした少女漫画の共通点を探してみると、主人公の女性が何かを拗らせていたりだらしなかったりと、何かとダメな部分が目立つ。ドラマや映画の主人公なのだから、主演の女優がそこらにいる一般人とは住む世界の違うとびきりの美人なのは当たり前だが、性格に多少のクセがあることで、視聴者も親しみやすさを持てるのだろう。

 漫画やアニメの実写化といえば、とにかく賛否の両方を集めがちだが、今回は実写化をきっかけに原作が注目を集めた作品と、登場するダメ主人公を見事に演じた女優たちを紹介したい。

 まずは、2006年に月9で放送された二ノ宮知子氏による漫画を原作としたドラマ『のだめカンタービレ』。

 汚い部屋に住み風呂もろくに入らないが、誰よりも優れたピアノの天賦の才を持つ主人公ののだめを上野樹里が演じた。

 のだめの憧れの先輩である千秋真一を演じた玉木宏との息もぴったりで、クラシック音楽という多くの人には馴染みのないテーマではあるものの、「ぎゃぼー」という、のだめの叫び声の独特のワードセンスや、白目を剥くギャグシーンなどで、大人も子どもも楽しめるコメディ要素が多い作風が大ヒットとなった。

 同作はドラマ化の人気により続編が製作され、前・後編の2作連続で映画も公開。ノイタミナ枠でアニメ化されたり、韓国でもドラマ化され、2023年秋には初のミュージカル作品が上演予定である。

 さて、実写化作品で、汚部屋に住む女子は意外と多い。ひうらさとる氏の漫画を原作とした2007年のドラマ『ホタルノヒカリ』で綾瀬はるかが演じた干物女・雨宮蛍もそうだ。

 綾瀬演じる蛍は、外ではきちんと社会人として仕事をしているものの、一歩家に帰るとぐうたらと過ごすことを至高としている。昼寝、漫画、お酒ととにかく一日中汚い家の中でダラダラする様子は、働く女子の共感を呼んだ。

 綾瀬のこじらせ女子はハマり役のひとつ。藤村真理氏の漫画を原作とした2014年放送のドラマ『きょうは会社休みます。』で演じた主人公は、これまでの人生で一度も彼氏が出来たことがない33歳のOLという役柄だった。

 彼女は飲み会をきっかけに一回りも年下の会社のバイトの男の子と一夜を共にしてしまい、最終的には、エリート男性にも好かれ2人のイケメンの間で揺れることとなる。視聴者にとってはどちらをとっても羨ましい選択だ。

 また、社会現象にもなった海野つなみ氏による漫画が原作のドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の主人公・森山みくりを演じた新垣結衣もハマり役だった。

 派遣切りに合い無職になったみくりが「就職としての結婚」を選択しつつも、次第に結婚相手に本当に惹かれていく。2人の恋愛への不器用さと、それでも距離が毎回少しずつ縮まっていくさまはお茶の間の注目の的だった。

  1. 1
  2. 2
  3. 3