■すぐに替え歌へ変わっていった「山口さんちのツトム君」
次は、1976年に放送された「山口さんちのツトム君」だ。当時は赤ん坊だったので、リアルタイムで放送を見ていないのだが、幼少期になぜかよく歌っていたと母が言っていた。当時大人気だったこの歌は近所の子どもたちもよく歌っていたらしく、筆者も自然と覚えたのだろう。
そして、『みんなのうた』で放送されてからすでに47年もの歳月が経つというのに、なぜか次女もノリノリで歌っている。どうやらこの歌も幼稚園や保育園で教わったらしい。テンポも良いので楽しそうだ。
ちなみに次女は友達同士で、「山口さん」と「ツトム君」の部分を“替え歌”して歌い合っているそうだ。元気がないツトム君を励まそうとする女の子役になり、色々とジョークを交わすのだという。百人一首のようだぞ。
筆者世代も子どものころはいろんな替え歌を楽しんだものだ。時代は大きく変わっても、子どもが楽しい遊びというのは変わらないのだろう。
■今考えれば自由過ぎる「南の島のハメハメハ大王」
最後は1976年に放送された「南の島のハメハメハ大王」だ。この歌は3兄妹とも幼稚園の発表会で歌っていたので筆者も覚えている。
今年、小学校に入学した次女だが、幼稚園時代と違って小学生では歌の時間が激減しているようだ。それだけに幼稚園で歌っていた曲は元気いっぱいでダンス付きで披露してくる。
さて、この「南の島のハメハメハ大王」は、とっても自由気ままな大王すぎて面白い。いや、大王だけでなく、女王や子どもたちなど登場人物がみんな自由人だ。
1番はハメハメハ大王がロマンチックなだけなのでまだいいのだが、2番になると明らかに寝すぎている女王、3番は学校嫌いの子どもたち、4番は島民全員が「ハメハメハ」という名前だと発覚する。衝撃だ。
絶対にダメだろこの国……と思いつつ、いや、夢がありすぎて逆に羨ましい。ハメハメハ一族のようにのんびりしたいものだ。
ここで紹介した『みんなのうた』で大ヒットした楽曲たちは、なんと令和の小学1年生の次女もすべて知っていた。何十年と経っても変わらず子どもたちが楽しく歌える楽曲は、本当に素晴らしいものだ。
今後も『みんなのうた』から語り継がれる名曲が生まれていくのだろう。