『ゲゲゲの鬼太郎』大泉洋に『妖怪ウォッチ』遠藤憲一も…本人要素ゼロ!? 漫画・アニメの実写化で“再現の度を超えていた”キャラクターの画像
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 漫画の実写化において、キャラの再現度は重要だ。どうしても難しいところもあるだろうが、ファンとしてはやはり、原作キャラの衣装やメイクなどできるだけ忠実に再現してほしいところである。そんなファンの願いのなか、作品によっては原作を再現しすぎて、役者本人要素ゼロなんじゃないかというくらい素晴らしいキャラも誕生している。

 そこで今回は、漫画実写化で再現の度を超えていたキャラクターを紹介する。見た目からその漫画キャラになりきった役者たちの熱演を見ていこう。

■ハマり役すぎた『ゲゲゲの鬼太郎』ねずみ男:大泉洋

 はじめに、2007年公開の実写映画『ゲゲゲの鬼太郎』から。主演・ウエンツ瑛士さんの端正な鬼太郎も良かったが、今回は大泉洋さんが演じた「ねずみ男」を紹介したい。

『ゲゲゲの鬼太郎』といえば、言わずと知れた水木しげるさんの大人気漫画だ。そこに登場するねずみ男は、人間とネズミの妖怪との間に生まれた半妖怪で「三百年生きているが、まだ一度も風呂に入ったことがない」と自ら語るほど、不潔な男である。

 本作での大泉さんは、その特徴であるネズミのようなピンと張った長いヒゲと大きい前歯、ボロ布一枚をローブ状にまとって登場。前歯が大きすぎるのか少ししゃべりにくそうにも見えたが、まさに原作のねずみ男になりきっていた。また、ストーリー上でも原作通りのトリックスターで、鬼太郎たち周囲をトラブルに巻き込む重要なポジションとなっていた。

 大泉さんはラジオなどで、映画を観たほとんどの人に「ねずみ男役ピッタリですね」と言ってもらえることはありがたいが釈然としないと笑い話として語っている。そのくらい大泉さんのねずみ男はハマり役だったということだろう。

■緑と黄色『荒川アンダー ザ ブリッジ』村長:小栗旬、星:山田孝之

 次に、実写ドラマ『荒川アンダー ザ ブリッジ』から、小栗旬さんが演じた「村長」と、山田孝之さんが演じた「星」を紹介する。

 本作は2004年から『ヤングガンガン』で連載された、中村光さん原作の人気漫画。荒川河川敷を舞台に、そこに暮らす不思議で個性の強すぎる住人たちの交流と恋愛を描いたハートフルラブコメディーである。

 河川敷の個性的なキャラクターのなかでも、一際異彩を放つのが村長。河童であると言い張る着ぐるみを着た人間だ。作中では小栗さんも原作通り頭に皿、河童の着ぐるみを着て、顔を緑一色に塗っていた。

 一方、「星」も常に星形のマスクを被っている元人気ミュージシャンの男で、山田さんも顔を黄色一色に塗って演じている。二人とも一見誰だかわからないほどの再現度だった。

 実はこのキャラの配役には裏話がある。実は小栗さんは、自ら映画化したいと交渉するほど原作の大ファンだったという。しかし、すでに別で映像化が進んでいたことが発覚。映画を作ることは叶わなかったのだが、それならばと村長役を自ら志願したという。さらに、役者仲間である山田さんを星役に推薦し、2人の出演となったことを、当時のインタビューで明かしていた。そのくらい小栗さんにとっては、思い入れのあるこの河童の姿だったのだろう。

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