阪神優勝!『みどりのマキバオー』『重版出来!』18年ぶり「アレ」に漫画家からも祝福の声続出の画像
photoAC

 2023年9月14日。プロ野球の阪神は、巨人に4対3で勝利し、2005年以来18年ぶりとなる6回目のセ・リーグ優勝を果たした。

 ファンの間で「優勝」の2文字が使われることなく、優勝が「アレ」と呼ばれる由来は2010年に岡田監督がオリックスの指揮を執っていたとき、選手が意識しないように「優勝」とは言わずに「アレ」という言葉を使用したことが発端である。

 以降、阪神ファンは「アレ」の気配を感じるとソワソワし、試合を見守ってきた。やっとの今回の阪神優勝も、さまざまなメディアで「アレ」というタイトルが並び話題を集めてきた。

 試合のゆくえに注目していたのは多忙を極める漫画家たちも同じようで、SNSでは優勝決定後に、多くの祝福コメントが投稿。今回は阪神の「アレ」を熱狂的に楽しんだ阪神ファンの漫画家たちを紹介したい。

■豪華メンバーで優勝を祝った「つの丸」さん

 まずは、これまでも『モンモンモン』と阪神タイガースのコラボ企画を行うなど大の虎党でも知られる、『みどりのマキバオー』の作者・つの丸さん。

 ここ数日阪神が勝ち進めるたびに、X(旧ツイッター)では「8連勝でマジック5! さすがにもう大丈夫でしょ! もう決まりでしょ!」「いつまでもアレアレ言うとる場合か! 今こそ呪縛から解き放たれるのだ! Vやねん!」とリアルタイムで実況ポストを行っていた。

 14日の試合の時間にはあらかじめ会食の予定が入っていたようで、「明日会食の予定入ってるのに… あかん、優勝してまう!」という投稿でファンの笑いを誘っていたが、優勝が決定した後、つの丸氏は「有名かしゅ、きしゅ、きしと会食中!」とコメントを添えて、写真を投稿。TUBEの前田亘輝さん、JRA騎手の高田潤さん、棋士の渡辺明九段というあまりにも豪華な4人での会食中の様子をフォロワーに伝えた。

 このとき、つの丸さんが身にまとっていたのは、過去に自身のイラストと阪神タイガースがコラボしたハッピ。このほかにも「ゆーしょー」と書かれた阪神とのコラボ缶バッジの画像を投稿するなど、阪神が「アレ」することにかなりの自信を持っていた様子。豪華なメンバーが集結し、全身全霊で阪神の優勝を喜んでいたようだ。

■虎党キャラのイラストで「すべての野球ファンに幸アレ!」

『重版出来!』の作者で知られる松田奈緒子さんもまた阪神ファン漫画家のひとり。14日は午前から「アレするかもしれない日の虎の旦那のファッション」と、同じく阪神ファンであるという夫の阪神タイガースシャツ姿を投稿したり、試合前には「描きました〜! 阪神アレ! 重版出来!」と、『重版出来!』のおまけ漫画を投稿したりと、ソワソワした1日を過ごしたようだ。

 ちなみに、おまけ『重版出来!』にも登場した和田(元)編集長は大の虎党。松田氏の阪神愛は漫画にも生かされているようだ。

 さて、いよいよ阪神の「アレ」が決まったときには、「阪神優勝! すべての野球ファンに幸アレ! 重版出来!」というコメントを添えて、またも和田(元)編集長のイラストを投稿。編集長が手からメガホンを落とすほど泣き崩れ天を仰ぐ様子は、全ての阪神ファンの心を反映したかのようだった。

『スカイハイ』『SIDOOH/士道』などで知られる漫画家の高橋ツトムさんも阪神ファン。14日の午前には「夕方まで冷静に仕事をしようと…思ってはいる」と「ARE M1!!」という文字を描く過程と、8番の佐藤輝明選手のリストバンドを写した動画を投稿していた。

 試合後、翌日に至るまで投稿はなかったが、15日午後、高橋氏は満を持して阪神の「アレ」を祝うポストを投稿。

「昨日は担当編集者が 『18時以降は働かなくていいです!』 と、言ってくれた。 おかげで最高の夜をすごしました。」という文章と、テレビで阪神戦を楽しんでいたであろう画像が投稿された。

 阪神ファンにとっては、9月14日はこれ以上なく熱い夜だったに違いない。

  1. 1
  2. 2