ドラマ『VIVANT』ロケ地で大盛況! 「神様」が多い「島根県」を聖地にした人気アニメの画像
TBS日曜劇場「VIVANT」公式サイトより
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 9月17日の放送でいよいよ最終回を迎えるTBS系ドラマ『VIVANT』。堺雅人さん演じる主人公・乃木憂助のルーツが島根県にあるという設定で、ドラマの舞台として撮影が行われた島根県の施設についても話題に。道の駅などでは、実際にドラマの撮影が行われたロケ地を記したマップの配布がスタートしており、ドラマファンの訪問にも期待ができそうだ。

 山陰地方に位置し、日本一の縁結びの神様「出雲大社」を有する国内屈指のパワースポット・島根県。旧暦の10月には日本全国から八百万の神々が出雲大社に集まり、日本の繁栄や五穀豊穣を祈る祭りが開かれる。ドラマだけではなく、アニメでは作品の舞台として地方の実際の施設が使われる例が多く、人気作品になるとファンの間でロケ地が“聖地”として話題となる。

 今回は、『VIVANT』で注目される、神々との関係が深くスピリチュアルパワーに満ちた島根県を舞台にしたアニメを紹介したい。

■興行収入193億!世界中で人気を博した『もののけ姫』

 1993年7月に公開されたスタジオジブリ制作の『もののけ姫』は、宮崎駿監督が16年もの間構想を練り、3年をかけて制作された超大作である。国内では当時の興行収入を塗り替える大ヒットを記録し、1999年にはアメリカでも公開されて各方面から絶賛された。 

『もののけ姫』は、室町時代の日本を背景に自然と人間と神々の共存を壮大な世界観で描いた作品。タタリ神を仕留めたことで呪いを受けたアシタカは、呪いの真髄を解き明かすために旅に出る。その中で山犬に育てられた人間・サンや「タタラ場」で暮らす人々と出会い、ともに神々と人間の戦いの中に身を投じていく。

 この「タタラ場」のモデルになったとされているのが、島根県雲南市にある「菅谷たたら」だ。『もののけ姫』の構想時には、スタジオジブリの制作陣も調査に訪れたという。

 タタラ場とは、日本に古くから伝わる製鉄所のこと。映画の中で女衆が歌いながら踏んでいた「ふいご」という送風器のことをタタラと呼んだことから、その名がついたという。このふいごで三日三晩風を送り続けることで、炎の温度が一定になり砂鉄から純度の高い鉄が生み出されるのである。

 島根の広大な自然の中に佇む「菅谷たたら」。1923年に廃業しているが、「高殿」は修復工事を経て今でも当時の姿をそのまま残している。

 日本の製鉄業を支え続けた場所として、現存する唯一の施設だ。施設内は見学もできるため、アシタカらが暮らした「タタラ場」の臨場感ある雰囲気を味わうことができる。

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