ビンタに闘気、刃も粉砕…『北斗の拳』ラオウのすさまじすぎた“剛の拳”エピソードの画像
ゼノンコミックスDX『北斗の拳【究極版】』10巻(徳間書店)

 1980年代の少年漫画界をリードした『北斗の拳』(原作:武論尊氏、作画:原哲夫氏)は、2023年で40周年を迎えた。本作では多くの魅力的なキャラクターが登場するが、なかでも不動の人気を誇るのが「ラオウ」だ。

 圧倒的な強さと大きな存在感が人気のラオウだが、その強さを引き出しているのが巨大な拳から繰り出される“剛の拳”である。その破壊力はケンシロウを苦しませただけではなく、多くのザコキャラたちを粉砕するほど。今回はそんなラオウが繰り出す“剛の拳”エピソードを紹介したい。

■帰ってきた拳王!! 目隠しをしたおふざけザコの頭が…!!

 まずは、コミック第12巻「忠誠の代償!の巻」より紹介したい。

 トキとの戦いのため遠征していたラオウだが、その部下である「拳王軍」はラオウがいないのをいいことに好き放題やっていた。民衆の女性たちを広い柵のなかに放ち、目隠しをして民衆を追い立てる屈強なザコたち。つかまえたら絞め殺すというひどい遊びに興じているが、そこにラオウが黒王号に乗って帰還する。

 ラオウを一目見たザコたちは小便をもらすなど恐怖におののくが、目隠しをしているザコはそれに気づかない。こともあろうにラオウに抱き付き「あっ!つかまえた」などと言う始末。ザコが目隠しを取ってラオウの顔を確認した瞬間、ラオウがザコにビンタし、ザコの頭は一瞬で体から切り離されてしまう。

 この瞬間をよく見ると、ザコの頭は首からキレイにカットされている。ビンタだけで首がスパッと切れるのは普通ではありえないのだが、これもラオウの“剛の拳”の力なのか……。とにかく、たった1発のビンタで屈強な男を一撃してしまう恐ろしいシーンである。

■「きさまが見たのは私の闘気だ」ラオウVSレイの戦いシーン

 コミック第8巻「見えざる魔拳!の巻」、南斗水鳥拳伝承者であるレイとラオウとの戦いのシーンでは、ラオウの剛拳がオーラとなって登場する。村を救うために現れたレイ、そこで出くわしたラオウに戦いを挑むも、その差はあまりにも歴然であった。

 黒王号から降りないラオウに襲い掛かったレイだが、手綱を握っているはずのラオウから無数の鋭い拳の攻撃が見える。驚くレイに対しラオウは「きさまがみたものは私の闘気 “気(オーラ)”だ!!」と言い放つ。覚悟を決め自分の命をかけて究極の奥義「断己相殺拳」を繰り出すレイだったが、マントをひるがえしたラオウに秘孔新血愁を突かれ敗れてしまう。

 ラオウが実戦で自らの実力を見せたのはこのシーンがはじめて。それまでケンシロウの仲間として多くの戦いを制してきたレイだったが、ラオウにあっさりやられてしまうのは衝撃的だった。

 その後ラオウは、指一本で瀕死のレイを担ぎ上げ、ケンシロウに投げ渡す。一連のシーンでは、いかにラオウが繰り出す拳が強く恐ろしいかをまざまざと知ることができる。

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