Netflixの実写ドラマ『ONE PIECE』。配信開始初週の視聴回数が1850万回を記録、世界46カ国で1位を獲得し、まさに絶好調だ。しかし『ONE PIECE』は、今回のNetflixよりも前に実写化されていることをご存じだろうか。
それは、2018年にオンエアされた求人検索エンジン「Indeed」のテレビCMのことだ。CM版では、ルフィを斎藤工さん、ゾロを池内博之さん、サンジを窪塚洋介さん、ナミを泉里香さん、ウソップを千鳥の大悟さん、そして、チョッパーをリアルなトナカイ(!?)が演じている。そのクオリティの高さから、今もファンの間で語られることの多い実写化作品だ。
そこで今回は、ほかにもまだまだあるインパクト大な漫画・アニメ原作の実写化コマーシャルを紹介する。CMだからこそできた、そのハチャメチャさを見ていこう。
■スピード感溢れるSMAP『科学忍者隊ガッチャマン』
まずは、2000年にオンエアされた「NTT東日本」の企業CMから。あの懐かしのタツノコプロのアニメヒーロー『科学忍者隊ガッチャマン』を、SMAPの5人が演じている。
リーダーの"大鷲の健"を中居正広さん、一匹狼の"コンドルのジョー"を木村拓哉さん、アニメ版では女性だった"白鳥のジュン"を稲垣吾郎さん、機転の利く"燕(つばくろ)の甚平"を草彅剛さん、怪力&大食いの"みみずくの竜"を香取慎吾がそれぞれ演じている。SMAPメンバーと原作のキャラが、絶妙にハマっているように思える。
CM自体は当時のCG技術を駆使し、渋谷を舞台に"SMAPガッチャマン"がスピード激しく大暴れする展開が好評で、一時は映画化の噂が立つほどだった。しかし、さまざまな事情があったようで、さらにSMAPが解散したことで実現には至らなかったが……。"SMAPガッチャマン"は、出来がよく魅力的だっただけに、一ファンとして名残惜しい。
■なぜ? 青い服のジャン・レノが登場…『ドラえもん』
2011年からオンエアされた「トヨタ自動車」の企業CMでは、国民的漫画である『ドラえもん』の20年後を実写化している。
こちらもキャスティングがユニークだった。青い服に首に鈴をつけたドラえもん役のフランスの俳優ジャン・レノさんをはじめ、30歳になったのび太を妻夫木聡さん、しずかを水川あさみさん、スネ夫を山下智久さん、ジャイアンを小川直也さんが演じ、さらに、ジャイアンの妹・ジャイ子を当時AKBのセンターだった前田敦子さん、出木杉は体操選手だった内村航平さんを起用している。
実は『ドラえもん』とトヨタはこれまでにも、トヨタが番組スポンサーになっていたり、ドラえもんがトヨタ・カローラのイメージキャラクターをしていたりと、たびたびコラボしている。1999年『ドラえもん のび太の宇宙漂流記』と同時上映された『のび太の結婚前夜』では、ワンシーンでトヨタの車が登場していたりするので面白い。