漫画やアニメには様々な武器を使うキャラが登場する。聞いたことのないようなトリッキーな武器も多くあるが、一見するとおよそ武器にはしにくいと思われる「糸」を使うキャラは意外にも多い。
なんといっても汎用性の高さがウリの糸による攻撃の数々。繰り出された印象的な技とともに、「糸使い」キャラたちを紹介したい。
まずは、荒木飛呂彦氏による『ジョジョの奇妙な冒険』第6部「ストーンオーシャン」の主人公の空条徐倫。彼女はもともとスタンド使いとして目覚めていたわけではなく、空条承太郎から贈られたペンダントに埋め込まれていた「スタンドの矢」の欠片に触れたことで能力が発現した。
スタンドであるストーン・フリーは徐倫の肉体を糸状に変化させ、自在に操るというもの。作中では糸を使って遠くのものを取ったり相手を拘束するばかりでなく、糸を通して糸電話のように遠くの音を聞いたり、編んだり、怪我を縫って治療したりなど多彩な活躍を見せた。
中でも視聴者を驚かせたのは、プッチ神父のC-MOONから攻撃を受けた際、「裏返し」になることを防ぐためにストーン・フリーで自分の体に「メビウスの輪」を作ったシーンだろう。あくまで徐倫のストーン・フリーは攻撃ではなく回避やサポートに特化したテクニカルな能力なのだろう。
ちなみにストーン・フリーはなぜかせっけんのにおいがする(気がする)らしいことが扉絵で明かされている。
そんな徐倫に匹敵するほどの糸の応用力を見せたのが、『ONE PIECE』のドンキホーテ・ドフラミンゴだ。王下七武海の一人で「イトイトの実」の能力者の彼は、覚醒していることで周囲の建物や地面などを糸に変え、そのまま自在に操ることすらできてしまう。
ここまでくるともはや糸の概念を超えてしまうのだが、そこまで使いこなせるのも彼の基礎的な戦闘能力や熟練度のなせる技だろう。
このほか『HUNTER×HUNTER』のマチ=コマチネもオーラを糸に変えた「念糸」を扱う。彼女の糸は上記2人ほどの大規模な応用力はないものの、暗殺や追跡、縫合治療まで幅広く使えるので、普通に使い勝手の良さそうな能力だ。