■17歳でSF映画のヒロインに…『惑星大戦争』浅野ゆう子

 最後は、1977年に公開されたSF映画の『惑星大戦争』に出演した浅野ゆう子さんだ。まだ17歳だった浅野さんは当時アイドルとして活動しており、この映画ではヒロインに抜擢されている。

 この映画は銀河帝国を称する異星人の地球侵略と、それを防ぐ国連宇宙局との攻防を描いたものだ。浅野さんが演じたのは、宇宙工学の滝川博士(宇宙防衛艦「轟天」艦長)の娘である滝川ジュン。彼女は国連宇宙局日本支部の局員であり、主人公・三好孝次(森田健作さん)と惹かれ合う役どころだ。

 局員として普通に働いているシーンがあったが、よく考えれば浅野さんはまだ高校生なのでちょっと驚きだ。大人びた雰囲気が魅力で、美少女というよりもすでに“美人”という印象だった。宇宙防衛艦「轟天」では黄色の制服を着用していたが、スタイルの良さが際立っていた。

 映画の中盤では、異星人によって船内で人質にとられてしまう。異星人側から映像が轟天に送られてくるのだが、そこには宇宙獣人に拘束されたジュンの姿があった。

 しかも、黒のショートパンツのボンテージファッションというセクシーさ。こんな服装をさせるなんて、宇宙獣人もなかなかのセンスである。ちなみにこの宇宙獣人は『スターウォーズ』のチューバッカのような出で立ちで、黄色の角を生やして鉞を持っているセンスのないヤツだったが……。

 

 さて、過去の特撮作品には、意外な大物女優たちが出演していた。ほかにも『ガメラ3 邪神<イリス>覚醒』の仲間由紀恵さんや、『ゴジラVSビオランテ』の鈴木京香さんなど、無名時代に出演しているケースも見られる。

 彼女たちの初々しい姿が見られる貴重な作品たち。この機会に振り返ってみると、意外な姿を見ることができて面白いかもしれない。

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