■原作に寄せて体型を変えた『鋼の錬金術師』の松雪泰子

 シリーズ累計発行部数8000万部超という脅威の数字を叩き出し、世界レベルの人気を誇る荒川弘氏による漫画『鋼の錬金術師』。2017年には190か国以上の国々で実写映画も公開されているが、本作で話題となったのが、錬金術で生成された人工生命体の敵・ホムンクルスのひとりであり色欲を司る「ラスト」を演じた松雪泰子。原作ファンの息子からの熱い後押しで、出演を決めたそうだ。

 ラストは、クールな目元と長い黒髪、豊満なバストがあらわになったセクシーな衣装がインパクト大な、『鋼の錬金術師』随一のセクシーキャラ。松雪泰子は、ラストのイメージに近づくためにオファーを受けてから原作をすべて読み込み、アニメも全話視聴して研究しつくし、実写化の難しいキャラを見事に体現してみせたのだ。

 松雪泰子の体当たりな役作りは、キャラクターの態度や口ぶりなどをマネするだけではなく、なんと体重を5キロも増やして挑んだのだとか。しかも、ラストの豊満なバストを再現すべく、トレーニングを重ねて上半身に特化してボリュームを上げたそうで、インタビューで曽利文彦監督は「あの華奢な体から作り上げたというのは本当にすごい」と絶賛していた。

 表現力と演技力が問われる、ファンの期待値の高い人気漫画の実写化だが、役者が原作キャラクターの個性を忠実に再現して個性を活かすことができれば視聴者の心は掴める。

 今回紹介した永野芽郁・池脇千鶴・松雪泰子の3人の女優などは、まさに体当たりで役作りに挑んで成功した好例だろう。作品が放送、公開されると、みな絶賛の声が後を絶たなかった。まだ彼女たちの作品を未視聴だという方は、ぜひ一度見てみてはいかがだろうか。

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