■鍛えるだけでなくレクチャーも完璧?『鋼の錬金術師』山本耕史

 2001年より『月刊少年ガンガン』(スクウェア・エニックス)で連載された荒川弘さんの『鋼の錬金術師』は、さまざまな錬金術師たちが熾烈なバトルを繰り広げるダークファンタジー作品だ。

 2017年、2022年に実写映画が公開されており、主人公であるエドワード・エルリックをはじめ、主要人物のほとんどが日本の俳優で構成された本作。

 なかでも作中凄まじい肉体美を見せつけたのは、2作目である『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』から登場するアレックス・ルイ・アームストロングを演じた山本耕史さんだ。

 アームストロングといえば「豪腕」の二つ名を持つ国家錬金術師で、2mを超える筋骨隆々とした体格と、ちょろんと生えた個性的な髪の毛とヒゲがトレードマークの個性的なキャラクターである。

 登場時のほとんどが上半身裸という出で立ちのアームストロングだが、山本さんは役作りのために日々筋トレに勤しみ、なんと撮影の合間にも筋トレをし続ける徹底っぷりだったという。さらに、筋トレに関心のある共演者たちが集まると、自然と山本さんによる“筋トレ教室”がはじまっていたというから驚きだ。

 そうして、鍛え上げた肉体と特殊メイクにより、見事にアームストロングになり切った山本さん。その変貌ぶりから彼だと気付くことができず、キャスト欄を見て驚いたファンも多かったようだ。

 個性的な筋肉キャラを磨き上げた肉体美で見事に再現し、共演者すら巻き込んで惹きつけてしまった、あまりにも魅力的な俳優エピソードだった。

 

 漫画作品の実写化というと、やはりファンが着目してしまうのはキャラクターの再現度だろう。現実離れした凄まじい肉体を持つキャラクターが数多く登場するエンタメ作品だが、今回紹介した俳優たちはたゆまぬ努力で見事それを再現してみせた。

 スクリーンで彼らが見せる説得力抜群の“肉体美”を、ぜひその目に焼き付けていただきたい。

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