『HK/変態仮面』鈴木亮平に『鋼の錬金術師』山本耕史も…漫画実写化作品で“圧巻の肉体美”を見せつけた俳優3選の画像
『HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス』 [DVD](TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D))

 実写映画化3作目『キングダム 運命の炎』が大ヒット中の、原泰久さんによる『キングダム』。人気キャラ・王騎を演じる大沢たかおさんが20kg近い増量をし、肉体改造をおこなったことでも話題を呼んだ。そこで、彼のように圧倒的な肉体美を見せつけ、説得力抜群の再現度を実現した俳優たちについて見ていこう。

■圧倒的肉体美で再現する“変態”の姿…『HK/変態仮面』鈴木亮平

 1992年より『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載された、あんど慶周さんの『究極!!変態仮面』は、パンティを頭部にかぶることで超人・変態仮面として覚醒する高校生が悪党を成敗していく型破りなギャグ漫画である。

 本作の最大の特徴といえば、なんといっても物語の主人公である高校生・色丞狂介が変身する変態仮面のディティールだろう。

 ブーメランパンツと網タイツ、そして頭部に装着した女物のパンティのみという出で立ちは、どこからどう見ても立派な“変態”だ。だが、その奇抜な姿で彼は肉体に眠る潜在能力を解放し、圧倒的な力で数々の悪党に立ち向かっていく。

 あまりにも突き抜けすぎた表現の数々から実写化は不可能と思われた本作だが、2013年に『HK/変態仮面』としてまさかの映画化。実は俳優の小栗旬さんが本作の熱烈なファンで、彼が働きかけ続けた努力が報われ映画化までこぎつけた……という裏話があったりもする。

 さて、主人公・“変態仮面”を演じたのは、数多くのドラマ・映画で活躍する名俳優・鈴木亮平さんだ。鈴木さんはこの奇妙奇天烈な配役に臆することなく、“変態仮面”になり切るために肉体改造を続け、その結果15kg増量し、鍛え上げられた凄まじいプロポーションで“変態仮面”になりきってみせた。月光を背負って立つその姿はやはり“変態”なのだが、努力の結晶である肉体美が観るものを圧倒してしまうから不思議である。

 実写映画はその高い人気から、2016年に続編である『HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス』が公開され、鈴木さんも再度“変態仮面”役として出演している。どんなときでも決して手を抜かない、主演俳優としてのストイックさが光る一作である。

■原作さながらの過酷極まる減量…『あしたのジョー』伊勢谷友介

 1967年より『週刊少年マガジン』(講談社)にて連載された『あしたのジョー』は、原作・高森朝雄(梶原一騎)さん、作画・ちばてつやさんの強力タッグが贈る名作ボクシング漫画である。

 本作はその高い人気からたびたびアニメ化や映画化がされているが、2011年に公開された実写映画では、主人公・矢吹丈を山下智久さんが演じたことで話題を呼んだ。

『あしたのジョー』といえば、作中通して矢吹丈のライバルとして立ちはだかる強敵・力石徹の存在も忘れてはならない。その力石を実写映画で演じたのは、俳優の伊勢谷友介さんだった。

 作中、過酷な減量に苦しむ力石のエピソードがあるが、なんと伊勢谷さんも力石の体格を再現するため、実際に減量に取り組むことで体づくりを徹底したという。

 その減量内容は、過酷の一言に尽きる。食べて良いのはキウイとレモンが1つずつで、いかにキウイを食べ応えがあるようにカットするか……と頭を悩ませたことを、当時のインタビューで明かしている。共演した香里奈さんも、減量に取り組む伊勢谷さんの姿に“しゃべりかけられないオーラを感じた”そうだ。

 壮絶な減量の末、伊勢谷さんは見事に力石の肉体を再現。脂肪が徹底的に削ぎ落とされた体は、美しくもどこか禍々しい“執念”のようなものが宿っているようにすら感じられる。

 原作の力石と同様、己を極限まで研ぎ澄ませることで、見た目はもちろんのこと、ボクサーとしての鬼気迫る姿勢も見事に再現した、あまりにもストイックな俳優エピソードである。

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