POPつきの『スペランカー』に巨大な『源平討魔伝』も!見ているだけで面白かった…ファミコンの変わり種パッケージ4選の画像
40周年を迎えたファミコン時代の名作たち(写真は筆者自宅のファミコン棚)

 ファミコンコレクターYouTuberのきゅうぞうです。今から約40年前の1983年7月15日に任天堂から発売されたファミリーコンピュータ(通称:ファミコン)。紙の箱やプラスチックケースのパッケージなど、各メーカー工夫を凝らした販売手法が取られておりましたが、そんな中でもちょっぴり目を引く、箱を見るだけでワクワクしてしまう面白いパッケージで販売されていたファミコンソフトがあったのはご存じでしょうか。

 今回はそんな面白い変わり種パッケージにフォーカスを当て、厳選した4つのタイトルをご紹介したいと思います。

■POPつき『スペランカー』は1万5000円の中古価格

 まず最初に紹介するのは1985年にアイレムから発売されたアクションゲーム『スペランカー』。

 ゲームの目的は地下最下層に眠る財宝を探しに行くというもの。途中に崖や落とし穴など様々なトラップをくぐり抜けながらゴールを目指していくわけですが、ファミコン史上最弱とされる主人公が、自分の膝くらいの穴に落ちると死亡判定というシビアな設定で、多くのユーザーを悩ませました。

 そんな『スペランカー』ですが、箱にはかわいく描かれた「お化けが飛び出すPOP」が付いております。そのPOPはご丁寧に切り取り線がついていることもあり、切り取られてしまった状態で中古市場に流通していることがほとんどで、このPOPの存在を知らない方が多かったりします。

 なおカセット単体での中古価格は1000円前後と買いやすい値段ですが、POP付きの箱説明書が付属された物だと1万5000円ほどで取り引きされており、なかなか手が出しにくい値段になっています。

■“ボードゲーム”の名の通り巨大な『源平討魔伝』

 続いては1988年にナムコから発売されたボードゲーム風RPG『源平討魔伝』です。

 ゲームは主人公の「景清」を操作し、ラスボスの「頼朝」を倒すことが目的のRPGとなっています。なんとこの『源平討魔伝』のゲームは、ファミコンとは思えない見た目をした巨大なパッケージデザインで、箱に「コンピュータボードゲーム」と描かれているように、ボードゲームと見間違えるほどのビジュアルをしているのが特徴です。

 このゲームはカセット・説明書の他に、大きな見開きタイプの地図、コマ、カードなどの付属品が多数同梱されており、ボードゲームとして楽しみながらゲームを遊ぶことができるといった面白いゲームとなっております。

 しかしボードゲーム自体がメインではなく、あくまでゲームを起動しないと遊べないのでお気を付けください。

 カセット単体で500円前後、付属品が全てそろった状態でも3000円前後と入手しやすい価格で流通しています。ちなみに付属品無しでも問題なく遊べます。

■メタルフィギュアつきの『覇邪の封印』

 1987年にアスキーから発売されたファンタジーの世界観のRPG『覇邪の封印』もまた、変わり種パッケージのソフトでした。

 内容は平和だった世界に魔物が侵入し、その魔物を封印して元の平和な正解を取り戻すために『覇邪の封印』を手に入れるために主人公らが冒険に出るというストーリー。

 この『覇邪の封印』ですが、ファミコンのRPGの中でも屈指の難易度を誇ることで知られております。その原因は様々あるのですが、その中の1つがマップがあまりに広すぎて、自分がどこにいるのか、どこを目指しているのかが分からないことが挙げられます。その問題を少しでも解消するために、なんとこの『覇邪の封印』には布製のマップと、メタルフィギュアが付属品として同梱されています。使い方は、布製のマップを広げて、そこにメタルフィギュアを置いて、自分の場所を確認しながら進むというものになります。

 そのような付属品の影響もあり、この『覇邪の封印』のパッケージは通常のファミコンのパッケージよりはかなり大きくなっております。

 カセット単体だと500円前後、付属品が全て揃った状態で3000円ほどで購入可能かと思います。なお先述したメタルフィギュアが無い状態で売られている物が多く散見されますので、お気を付けください。

■所有欲が満たされる『貝獣物語』の巨大箱

 1988年にナムコから発売されたRPG『貝獣物語』も特徴的な巨大パッケージが採用されたソフトです。

 内容は人間と貝獣と呼ばれる生物が共存する世界に、突如現れた魔王を主人公らが倒しに行くというストーリー。

 主人公1人のほかに貝獣と呼ばれる3人と冒険するわけですが、最初は4人のキャラクターは別々の場所でスタートします。コマンドで「パス」を使用することで、4人のキャラクターを別々に操作することができるという面白いシステムが搭載されていました。

 さて、この『貝獣物語』にも先述のゲーム同様に多数の付属品が同梱されていることで知られています。フィギュアが4体、巨大なマップ、涙の密書という謎の封筒が同梱されていました。この「涙の密書」は、とある「イベントをクリアしたら開く」ように指示されていて、当時のプレイヤーの冒険心をくすぐる工夫が凝らされておりました。ちなみに中身はラストダンジョンのマップとなっております。

 当然ながらそのような付属品が入っていることもあり、異色な大きさのパッケージデザインとなっております。

 カセット単体で500円、全て付属品が揃った状態だと4000円ほどで購入が出来ると思います。

 以上、今回は厳選して4本ご紹介いたしましたが、VHSとセットになっているTHE ALFEEも箱に描かれた『シャドウブレイン』や、缶入りの『TMNライブインパワーボウル』、角度によって違う絵柄が楽しめる特殊印刷が施された『月風魔伝』の箱など、変わり種のファミコンパッケージはまだまだ存在しています。ぜひリサイクルショップやレトロゲーム専門店に行かれた際に、変わり種パッケージを探してみてはいかがでしょうか。

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