6月22日に最新作『ファイナルファンタジーXVI』が発売され、世界中の人を魅了し続ける『FF』シリーズ。壮大な物語はラスボス討伐によってエンディングを迎えるが、これまでのシリーズではその後に戦うことができる“裏ボス”の登場も魅力的だった。
いずれもボス以上の強さを持った敵たちで、中にはどうやって倒せばいいのか困惑してしまうほどの攻撃を繰り出すものもおり、プレイヤーたちを絶望に追い込んだ。だが裏ボスたちを倒すために仲間のステータスを見直し、できる限りの強さを目指し対策を練る準備も、『FF』には欠かせないやり込み要素のひとつだろう。
そこで、今回はこれまでの『FF』シリーズに登場した裏ボスたちの全滅ポイントや強さについて振り返りたい。
■初見殺しの強敵として立ちはだかったシリーズ初の裏ボス
まずは『ファイナルファンタジーV』のラストダンジョン「次元のはざま」に登場した裏ボス「しんりゅう(神竜)」だ。実は、『FF』作品において裏ボスシステムが取り入れられたのは、スーパーファミコン版『FF5』から。『FF1』の「クロノディア」や『FF4』の「プロトバブイル」などそれ以前のナンバリングタイトルに裏ボスが導入されたのは、リメイク作品となっている。
黒く硬そうなウロコに赤いたてがみの巨大な竜。「神竜」という名前や見た目のかっこよさから、いかにもボスという場所に現れそうだが、実際の出現スポットはなんと宝箱だ。そのため、ほとんどのプレイヤーは「宝箱だと思って調べたため、戦う準備をしていなかった」という人が多かったはずで、「タイダルウエイブ」をはじめとする超強力な技の数々になす術なく全滅したはず。同じく『FF5』の裏ボスであるオメガよりも戦いやすいが、その出現スポットにより初見殺しの裏ボスとして君臨している。
これから『FF5』の裏ボスに挑戦するプレイヤーは、寄り道した先にある宝箱に注意してほしい。きちんと準備しなければ、トラウマを植えつけられるのは間違いない。
■長期戦への準備が必要だった「オメガウェポン」
「オメガウェポン」は、『ファイナルファンタジーVIII』のアルティミシア城に登場する裏ボスだ。『FF8』の最終ダンジョンであるこのダンジョンに、アルティミシアのしもべが数体いる。オメガウェポンを裏ボスと気づかずに戦いに挑み、全滅させられてしまうプレイヤーも多くいただろう。
実際、戦ってみるとその強さには絶望してしまう。『ファイナルファンタジーX』が出るまでシリーズ作品史上最も高いHPを誇っており、レベルに応じて敵のレベルが変動しているため、レベル100の場合にはなんと116万になった。倒すには長期戦に耐えうる戦術が必要だ。
■不可避の全滅攻撃を行う「すべてを超えし者」
「すべてを超えし者」は、『ファイナルファンタジーX』に登場する裏ボスだ。先ほど紹介したオメガウェポンのHPを抜き、HPは当時最高となった1000万。見た目やネーミングの強者感も並々ならぬオーラを放っているが、その全滅ポイントは攻撃力にある。
攻撃は、通常攻撃、単体魔法の「エターナルカノン」、特殊効果つきの全体物理攻撃「ウルトラスパーク」などで、プロテスやシェルといったダメージ軽減呪文をかけていても、1回の攻撃で1万ダメージを超えてくる。さらにとんでもないのは10回程度の行動に1回「世界最後の日」という攻撃を放ってくること。これは、なんと全員に9万9999の固定ダメージを与えるというもので、どれだけ防御力を高めていてもすべてを無視し、回避することもできない。全滅を避けるにはあらかじめ自動蘇生魔法のリレイズをかけておけばいいが、最初にこれを食らったときはあまりの光景に絶望するしかなかった。
せめてもの救いは状態異常を仕掛けてくることがない点だ。そのためHPが高いボスではあるが、ある程度鍛えておけばけっして倒せない敵ではなかった。
■シリーズ最強の「ヤズマット」
最後は『ファイナルファンタジーXII』より、歴代『FF』シリーズ最強の名を冠する裏ボス「ヤズマット」。なんとHPは「5011万」あり、さらに猛スピードでの連続攻撃と即死攻撃を仕掛けてくる。ヤズマットの猛攻に耐えながら、ひたすらHPを削っていくしかない。さらに戦闘は定型パターンがなく、運要素も大きいことも全滅ポイントとなっている。
さらに、どれだけ攻撃力を高めても「被ダメージカット」の能力により、ダメージは6999に抑えられてしまうのがツラい。さらに、魔法を反射するリフレガをこちらに使ってくるため、回復呪文を使用する際には気をつけなければならない。もしもリフレガ後にリジェネを使ってしまうと、ヤズマットのHPがみるみる回復してしまう。すさまじい速度でHPが回復していく姿を見るともう笑うしかない。
今回は『FF』シリーズの裏ボスたちの全滅ポイントや強さについて紹介した。シナリオを進め、ラスボスを倒したことで物語自体は完結するものの、さらなる強さを求めて裏ダンジョンや裏ボスに挑むことで、より作品を楽しめるだろう。
裏ボスの攻略方法も出回ってはいるが、まずは自分自身がこれまで進めてきたパーティーの強さを信じて戦ってみてほしい。きっと裏ボスの強さに絶望できるはずだ。この夏は、自分なりの裏ボス攻略方法を見つけられるよう、とことん過去作を楽しんでみてはいかがだろうか。