■形は変われどもシリーズテーマは揺らがない…『マクロス7』
1982年にテレビ放映されたアニメ『超時空要塞マクロス』は、変形ロボットを主軸に据えた迫力のある作画・演出や、“歌”をテーマとして取り入れたストーリーから高い人気を博し、以降も数々の後継作品が生み出され続けている。
なかでもタイトルに“数字”を取り入れたのが、1994年から放映されたテレビアニメ『マクロス7』だ。前作から35年後の世界を舞台に、新たなロボットと“歌”の物語が描かれていく。
“7”という数字をタイトルに使っているものの、テレビアニメとして放映されたのはシリーズにおいて2作目にあたる。
本作の特徴は、なんといっても作品のテーマとして起用されていた“歌”により強く焦点を当て、主人公・熱気バサラを軍人ではなく、ロックバンドのボーカルという筋金入りの熱血歌手という設定に据えたことだろう。
バサラは“歌”があれば宇宙上のどんな種族も分かり合えると信じており、この信念を貫くため、なんと戦場に乱入して争う人々に“歌”を聞かせていた。
「戦争なんてくだらねぇ、俺の歌を聴けぇ!」のセリフとともに飛び交い歌い続ける姿は、良くも悪くも戦場をさらに混沌としたものにし、物語を大きく動かしていく。
本作のタイトルに使われている“7”だが、これは今回のストーリーの主軸となっている宇宙移民船団が由来となっている。『マクロス7』とは、新マクロス級7番艦を旗艦とした船団で、都市型移民居住艦である「シティ7」と、バトル級7番艦の「バトル7」が合わさったものの総称なのだ。
全長は約7,770メートル、出発時の全備質量が7,770,000,000トンと、とにかく“7”ずくし。もちろん、この戦艦も初代作品同様、人型ロボット形態への変形が可能だ。
舞台となる船団の名……という実にシンプルなタイトルだが、初代『マクロス』の因子を着実に継承し、それでいて今までとは異なる新境地を切り開いた一作といえるだろう。
作品のタイトルは物語を象徴するキーワードでもあるだけに、そこに使われている“数字”の由来や意味合いについて、ふと気になってしまう場面は多い。
主人公の生き様や舞台となる世界の名前……その意味するところを知ることで、“数字”に込められた作者の思いがけない意図を紐解くことができるかもしれない。