■人気漫画家の初連載作品! 槙ようこ『ソラソラ』
『愛してるぜベイベ★★』や『きらめきのライオンボーイ』などで知られる槙ようこ氏の初連載作品『ソラソラ』は、空緒と空子という同じ「空」という名前を持つ2人の恋の行方を描いた作品だ。
同じ日に同じクラスに転校してきた空緒と空子。名前が似ていることもあり、すぐに意気投合し、自他ともに認めるベストパートナーへとなっていく。しかし、恋敵・結季が現れて、2人の恋路に暗雲が立ち込めるのだった……。
王道の少女漫画でありながら、当時の『りぼん』で新鮮なインパクトを与えた本作。“勉強”よりも大切なものをこの作品から学んだという声も寄せられているが、「こんな高校生活を送りたかった!」と思ってしまう。連載としても読みたかった作品のひとつだ。
■ほっと安らぐ恋愛が盛りだくさん! 谷川史子『外はいい天気だよ』
最後に、心温まる恋愛が楽しめる『外はいい天気だよ』をご紹介したい。作者の谷川史子氏は優しい絵柄が魅力で、短編連作をおもに手がけている漫画家だ。
そんな谷川氏の作品のなかでも、『外はいい天気だよ』は幼なじみの森之介に恋をする主人公・かのこの甘酸っぱい片思いが描かれ、それぞれの思いが丁寧に描かれたオムニバス作品として楽しむことができるようになっている。
多感な少女時代にこの作品を読んだというファンのなかには、時が経ち本作を見返して「泣けた」という人も多く、大人にも刺さる名作だと思う。読んでいる人の心がほっと安らぐような恋愛漫画をお探しの人には外せない、おすすめの作品だ。
1巻完結という“読み切り”でありながら、ファンの心に深く残るこれらの名作たち。子どもの頃に読んだというファンも、見返したくなるような作品が多く、今もなお愛されているのがよくわかる作品ばかりだ。
かつて『りぼん』本誌で読んだという“りぼんっ子”も多いと思うが、大人になった今、これらの物語に触れたとき、新たな感動を味わうことができるかもしれない。