■リング外に吹っ飛ばす! 斬新だった『ファミリーボクシング』

 1987年6月に発売されたのが、ファミコン初のボクシングゲーム『ファミリーボクシング』だ。

 リングがかなり広く、攻撃と防御を駆使しながら相手よりも多くのパンチをヒットさせていく。試合に勝つと選手を育成していけるので、スピードやパワーをバランスよく上げるなど、好みのタイプに育てることも可能だ。

 当時はボクシングゲーム自体が斬新であったもの。十字キー操作でパンチがフックやアッパーなどに変化し、スウェーやガード、クリンチなども本物の試合のようで、かなり力が入ったゲームだった。

 そして、このゲームには必殺技があるのも大きな特徴だ。「きりもみフック」や「すっとびストレート」、「ふっとびアッパー」とどれも強力で、一発ダウンを奪える。なかでも「ふっとびアッパー」は条件が揃えば相手を場外まで吹っ飛ばす「必殺場外パンチ」を放つことができるのだ。

 気分はまさに『リングにかけろ』に登場する「ギャラクティカマグナム」で、決まれば爽快だったな。

 

 さて、ファミコンで発売されたナムコの『ファミリーシリーズ』だが、どの作品も甲乙つけがたい出来であり、『ファミスタ』以外にも熱くなれた作品は多かったものだ。また機会があれば、ほかの『ファミリーシリーズ』も取り上げてみたいと思う。

  1. 1
  2. 2