『機動戦士ガンダム』父テム・レイの回路の実力、アムロを苦しめたパイロット? 今なお議論されるミステリー4選の画像
アニメ『機動戦士ガンダム』DVD第1巻(C)創通・サンライズ

 1979年に放送されたアニメ『機動戦士ガンダム』。毎年7月8日は、ファーストガンダムの型式番号「RX-78-2」にちなみ、ゲームやSNSなどで「ガンダムの日」として様々なイベントが行われている。

 現在まで多くのシリーズが生まれた『ガンダム』だが、1979年の第1作では今振り返ると矛盾のあるような描写が、時おり姿を現すことがある。だが「あのシーンはおかしい?」「あのパイロットは誰?」など、2024年で45周年を迎える現在も、細かい部分について議論をかわすのがファンの楽しみだったりする。今回はそういった珍シーンをいくつか紹介したい。

■ジオングの胴体から乗ったシャアが頭部脱出

 まず、ファンの間でよく疑惑の声が上がるのはジオングの出撃と撃墜のシーンの描写について。ジオングの出撃シーンでは、シャアは胸部のハッチからジオングへと乗り込んでいた。しかし第43話「脱出」でアムロが胸にビーム・ライフルを命中、貫通させるが、直後にシャアはジオングの頭部を分離して脱出を図った。

 シャアがジオングの胸部におらず、いつの間に頭部に移っていたのかは議論が絶えない。これについてはジオングには胸部と頭部の両方にコックピットがあり、移動できるようになっているという説が有力である。戦闘中に移動する余裕があるのかという問題はあるが、シャアが、この戦闘中にノーマルスーツに着替えたのもまた事実である。

 そう考えると、戦闘の合間を縫ってコックピットを移動することも、それほど不可能なことではないのかもしれない。

■「全エネルギーの98%を放出中」

 続いては第18話「灼熱のアッザム・リーダー」で起きた現象だ。モビルアーマー・アッザムとの交戦中に、電子回路にダメージを与える電磁波攻撃「アッザム・リーダー」により、ガンダムが突然喋りだすというシーンがあった。

「パイロットおよび回路を保護するため、全エネルギーの98%を放出中」「放熱エネルギー低下」とわずかこれだけではあるが、甲高い高音で抑揚の無い無機質な感じであるため、警告アナウンス音声ではないかと言われている。しかしながら、その後に一度もガンダムが喋らないのは妙である。

 高度なAIが積んであるのか、密かにサイコフレーム的な何かが積まれていた結果か、ガンダムがアムロの危険を感じて、意志をもって喋った可能性もゼロではなさそうだ。

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