『はじめの一歩』や『北斗の拳』にも…“ 肉を切らせて骨を断つ”戦いぶりで相手を凌駕した「脇役キャラ」3選の画像
北斗の拳一挙見Blu-ray第三部 乱世覇道編 『南斗乱るる時北斗現われり!!』/TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)

 バトル漫画では相手に攻撃を出させて自らを危険に追い込み、それを凌駕する動きを見せて勝機をつかむシーンがたびたび出てくる。そんな場面を見ると、思わず“肉を切らせて骨を断つ”ということわざを連想してしまうものだ。

 主役はもちろんのこと、脇役がそうしたギリギリの戦いをこなす漫画はとても面白い。今回は“肉を切らせて骨を断つ”戦いを見せた脇役キャラを3名紹介していこう。

■電光石火のカウンターを武器とする『はじめの一歩』宮田一郎

 森川ジョージ氏による大人気ボクシング漫画『はじめの一歩』の主人公は、鴨川ジム所属でデンプシー・ロールを操る剛腕の幕之内一歩である。しかし今回紹介するのは、その終生のライバルである宮田一郎だ。

 宮田は体格的にもっと上のクラスが適正体重なのだが、スパーリングで負けたのをきっかけに一歩をライバルと認め、彼と同じフェザー級にこだわり続けていた。

 宮田の減量は過酷を極めたが、どれだけ走ってもトレーニングを重ねても、水分補給を減らしても体重が落ちない。しかし周囲から階級を上げるようにアドバイスされても、宮田は一歩との再戦を夢見て頑張り続けた。あまりにも切実すぎて泣けてきてしまう。

 そんな宮田はパンチ力がない。もともとのパンチの質が軽いのだが、減量で体重を落としているのが余計に弱点となる。だが、その弱みを補うのが電光石火のカウンターだ。相手にパンチを先に出させ、一瞬の隙をついたうえで意識を断つカウンターを放つ。

 アジア遠征のクライマックスであるジミー・シスファー戦では、自分よりも格上の相手にギリギリまで追い込まれてしまった。しかしそこで全体重を乗せ、玉砕覚悟の“ジョルトカウンタ―”を放ってボロボロになりながら逆転KO勝ち! これには筆者も心を打たれてしまった。

 カウンターの極意は“タイミングと勇気(ハート)”だという宮田。まさに“肉を切らせて骨を断つ”を体現する存在だといえよう。

■無敗の最強主人公を相手に果敢に挑んだ『修羅の門』飛田高明

 川原正敏氏による『修羅の門』は、異種格闘漫画のパイオニア的存在ともいえる作品。本作で繰り広げられる空手やキックボクシング、シュートボクシング、プロレスといった異種格闘技のトーナメント戦は、見ごたえたっぷりで格闘技好きにはたまらない。

 主人公の陸奥九十九が使用する“陸奥圓明流”は、ありとあらゆる武術において千年無敗として知られる。そんな最強の九十九に対して真っ向から勝負を挑んだのが、プロレスラーの飛田高明だ。

 体格では圧倒的に有利な飛田だが、陸奥圓明流の底力はとんでもない。だが、そこはさすが“新格闘王”といわれる飛田。数々の技で九十九を追い詰め、陸奥圓明流の奥義を出させるほどに善戦してみせる。九十九の攻撃をたびたび受けながら足を取るなど、得意の関節技に持ち込もうとしていた。

 筆者はプロレス好きなのだが、あれだけ体格差があれば普通飛田は負けないはずだ。漫画だから仕方ないとはいえ、陸奥圓明流はやはり強かった。

 だが飛田は九十九の技を受け続けても、プロレスラーこそが最強だと証明するべく、一瞬のチャンスをつかもうと自らの肉体を武器に前へ出続けるのだ。泣けるじゃないか新格闘王! まさに“肉を切らせて骨を断つ”を体現しているぞ。

  1. 1
  2. 2