ビームやサイコミュ兵器だけじゃない『機動戦士ガンダム』の見た目は地味でも「スペックを知ると」実はヤバイMS武器の画像
バンダイのプラモデル『RG 機動戦士ガンダム MS-06F 量産型ザク 1/144スケール』より
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 1979年の『機動戦士ガンダム』の放送開始以降、現在まで数々の作品が作られてきた『ガンダム』シリーズ。『ガンダム』に登場するヤバイ武器といえば、思いつくのは「メガ粒子砲」のような大出力のビーム砲だろうか。あるいはもっと大きな「ソーラ・レイ」や、オールレンジ攻撃ができる「ファンネル」だろうか。

 そういった映像的に派手な武器に隠れているのが、「マシンガン」などの実弾武器だったり、近接武器でもビームを使わないヒート系の武器だったりする。特に初代『機動戦士ガンダム』のそれは、昨今の作品に登場するものより地味で原始的にすら見える。しかし、そのスペックを知ると、それらの武器も十分にヤバイのである。

■太陽の表面温度と同じ「ヒート・ホーク」

 まずは、ザク系モビルスーツの一般的な武装である「ヒート・ホーク」。ビームによって溶断するようなイメージのビーム・サーベルに比べると、斧型をしたヒート・ホークは切れ味が悪いように見える。しかし、そのスペックを見ると十分に恐ろしい兵器なのだ。

 ヒート・ホークは刀身の温度を加熱することで強力な攻撃力を発揮させる構造となっており、その温度は資料によってばらつきがあるが、3000度から6000度にまで達すると書かれているものもある。

 鉄の融点が1500度と考えると、6000度の高温で切りつけるヒート・ホークはとんでもなく恐ろしい兵器ではないだろうか。6000度ということは、太陽の表面温度とほぼ同じということでもある。

 劇中の描写でも、堅牢なルナ・チタニウム合金の、ガンダムの脇腹やシールドの切断に成功しているシーンがある。また、ビーム・サーベルと切り結ぶことも頻繁にされている。

■位相変化による分子量変化を利用「ヒート・ロッド」

 グフの最大の特徴である「ヒート・ロッド」も、ビーム兵器やサイコミュ兵器に劣らずヤバい武装だ。ヒート・ロッドもヒート・ホークと同じく高熱を発生させることで攻撃力を得る構造となっているが、ヒート・ホークよりも多機能な点でさらに怖い。

 まず、ヒート・ロッドは鞭である。なので、ビーム・サーベルやヒート・ホークといった剣や斧タイプの武器よりもリーチが長い。最長17.5メートル伸びるとされている資料もあり、これはザクの全長と同じ。かなり長く、白兵戦限定であれば一方的にアウトレンジから攻撃できそうだ。

 リーチが長い分、切れ味では他の兵器に劣るかというと、そうでもない。『機動戦ガンダム公式百科事典』(講談社)での解説によると、加熱した際の表面温度は4000度にまで上昇するという。ヒート・ホークの6000度と比べると2000度ほど下回っているが、十分に脅威である。作中でもガンダムのつま先を切断するシーンがあり、その威力は充分と考えていいだろう。

 それに加えて電撃攻撃も出来る。コックピットに直接高圧電流を流せるというのは、これも恐ろしく、とてもヤバイ機能だ。いくら強度の強い装甲でも、電気を通す素材ならばパイロットに直接ダメージを与えることができる性能は、いくら文明が進んでも利用されそうである。

 鉄を鞭のようにしならせることができるだけでもヤバイ。武器を絡めとったり、ロープのように縛って拘束出来たりと、柔軟な使い方が出来るからだ。また、位相を変えることで分子量を変化させる技術が使われていることで「鉄の鞭」を実現しているというのも、技術的なヤバさを感じる。

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