■キャラは濃いけど常識人だったり、周りの個性に押されがちだったりするキャラも?
続いては『TIGER & BUNNY』のネイサン・シーモア。作中に登場するスーパーヒーローの1人“ファイヤーエンブレム”として、ヒーロー活動をしている。
ネイサンはピンク色の坊主頭の一部を剃った個性的な髪型と、色黒の肌が特徴で、女性的な言葉で会話するキャラ。しかし見た目とキャラの濃さに反し、話は通じるし世話好きで常識人だ。
彼は衣装もド派手で、テレビ版ではピンクや白を基調としたボア付きのスーツ風衣装、劇場版 『TIGER & BUNNY -The Rising-』ではピッチリしたレザー調の衣装を身につけている。普段の出で立ちがあまりに派手なので、ヒーロー時に着用している炎を意識した赤いスーツが、シンプルなものであるようにすら感じられてしまう。
最後は麻生周一氏による漫画『斉木楠雄のΨ難』の主人公・斉木楠雄。彼は濃いピンク色の髪を持つ超能力者の高校生だが、頭の両サイドにアンテナ状の装置をつけ、緑色のレンズの眼鏡をかけている。どちらかといえば、ピンク色の髪そのものよりもこのアンテナなどの方が気になるくらいだ。
2017年に公開された実写映画では、山﨑賢人さんが斉木を演じている。ピンク色の髪型も、なぜか違和感なく彼に馴染んでいたのが印象的だ。
本作の場合、もちろん斉木自身も変わり者キャラなのだが、“ミステリアスバカ”と呼ばれる燃堂力や中二病を極めた海藤瞬など、周りに個性の強すぎるキャラが多く登場するので、彼の特殊さが霞んでいるような気もする。
もちろんピンク髪の男性キャラの中にも、『ONE PIECE』のコビーや『呪術廻戦』の主人公・虎杖悠仁など、変わり者というわけではないキャラも多くいる。そのため“ピンク髪男性キャラ=変わり者”というのはやや早計かもしれない。
しかし今回紹介したキャラたちがもし地味な髪色だったなら、ここまで印象には残らなかったことだろう。