■『スプリガン』YAMA(ヤーマ)

 原作:たかしげ宙氏、作画:皆川亮二氏による『スプリガン』(小学館)は、“超古代文明”をテーマにした漫画で、人工知能に関係したストーリーもある。それがYAMA(ヤーマ)で、紋様の形をとった思考型プログラムだ。

 YAMAは紋様を解析しようとしたスーパーコンピューターを乗っ取り、自らの意思で動き始めた。やがて世界中のコンピューターを制御し、核ミサイルの発射まで自由に操作できるようになってしまう。しかも人類のこれまでの歴史を把握すると、地球にその存在は不要と判断して“今から5時間後に人類を抹消する”と告げた。

 その後YAMAを破壊するために研究所へスプリガンが派遣されるが、そこはあらゆる機器を制御するYAMAの要塞へと様変わり。隊員の優とマックスは多くの犠牲を出しながらも、YAMAのもとへとどうにかたどり着く。

 するとYAMAは二人に敬意を表し、優にマックスを殺せば人類滅亡の時間を延ばしてもよいと持ちかけた。優がそれを拒否すると、YAMAは人間がそこまで愚かではないと考え、核の発射を止めて身を引く。最後には、人類が間違った方向に進めばいずれ勝手に滅亡するだろうと、忠告をするのも忘れなかった。

 YAMAは世界を滅ぼせるだけの力を持つ恐ろしい人工知能だったが、人類に生き方を見直すきっかけを与えてくれたともいえる。

 

 人工知能が人類に代わって世界を掌握するのは恐ろしい。しかしそんな人工知能を作ったのは人間なのだから、扱い方を間違えば自分たちに返ってくるのは当然だ。もしかしたらそう遠くない未来に、現実でも起こりうる出来事なのかもしれない。

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