『超新星フラッシュマン』中田譲治に『仮面ライダーBLACK』倉田てつを…女性たちを虜にした“80年代の特撮俳優”の画像
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『平成仮面ライダー』シリーズの放送開始以降、徐々に広まっていったイケメン特撮俳優ブーム。しかし、それ以前にもそれとよく似た現象はたびたびあったようだ。今回は、2000年以前にメイン層の子どもだけでなく、女性にも人気があった特撮出演経験のある俳優を紹介していこう。

■『超新星フラッシュマン』に出演した中田譲治

 声優として活躍している中田譲治さん。『ケロロ軍曹』のギロロ伍長、『Fate』シリーズの言峰綺礼役などが代表作として知られている。

 そんな中田さんだが、実は俳優として特撮テレビドラマ『超新星フラッシュマン』(1986年)に出演していたことがある。演じたのはサー・カウラーという宇宙人の凄腕ハンターで、フラッシュマンたちとは強い因縁があることから“好敵手”のような立ち位置で登場する敵キャラクターだ。

 当時から、持ち味である渋い声と影のあるワイルドさが女性に人気を博していた中田さん。彼の演じるサー・カウラーの人気をうかがえるエピソードが、少女漫画『V−K☆カンパニー』に登場する坂浦譲治というキャラクターだ。

 片目を隠した特徴的な髪形や髭など、コスチューム以外の容姿がサー・カウラーに酷似している。ちなみに本作の内容は学園ラブコメで、坂浦は“女たらしの教師”というキャラクターだった。おそらく苗字はサー・カウラーをもじったもので、名前は中田さんの下の名前が由来だろう。

 また、のちに中田さんが出演した『ロードス島戦記』のカシュー王のキャラクターデザインもサー・カウラーがモデルとなっている……など、彼が演じたことでさまざまな方面に影響を及ぼしていたようだ。

 ちなみに、ほかにも中田さんは『光戦隊マスクマン』(1987年)、『仮面ライダーBLACK』(1987年)、『超獣戦隊ライブマン』(1988年)など、立て続けに特撮作品に出演していた。現在も声優として第一線を走り続けている中田さんだが、俳優としての演技を見られる貴重な作品ばかりなので、ぜひこの機会に見ていただきたい。

■『仮面ライダーBLACK』に出演した倉田てつを

『仮面ライダーBLACK』(1987年)で俳優デビューを果たし、『仮面ライダーBLACK RX』(1988年)と、2作連続で仮面ライダーを務めた倉田てつをさん。『仮面ライダー』シリーズのなかで、一番長期にわたってヒーローに変身した特撮俳優としても知られている。

 当時、倉田さんは子どもだけではなく女性からの人気も高かった。ヒーロー作品主演者としてははじめて、番組放送期間中に写真集「BEGIN やっと会えたね」(1988年)がが発売されるほどで、これは当時としては異例のことだったという。

 さらに倉田さんは、その後、NHK連続テレビ小説『君の名は』(1991年)の主演にも抜擢されている。
 近年の仮面ライダー俳優のなかには『仮面ライダーフォーゼ』に出演した福士蒼汰さんが『あまちゃん』に出演したり、『仮面ライダービルド』に出演した犬飼貴丈さんが『なつぞら』に出演するなど、特撮から朝ドラというルートを辿って売れっ子俳優となるケースも多くある。しかし当時は、特撮ヒーローを演じた俳優が一般の俳優として活躍する前例はあまりなかったそうだ。

 特撮作品は「若手俳優の登竜門」なんて呼ばれることもあるが、その前例を作ったのは倉田さんだという見方もあるようだ。

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