■天真爛漫で自由奔放!マスターを裏切ったニュータイプ
続いて紹介するのは、ネオ・ジオン所属のモビルスーツパイロット、エルピー・プル。彼女はそれまでに登場したパイロットのなかでも、群を抜いて幼い弱冠10歳だ。ネオ・ジオン所属だったものの、ジュドーに惹かれてエゥーゴ(というよりジュドー)に寝返る。
天真爛漫、自由奔放を体現する少女で、行く先々でトラブルメーカーになりがち。特に、第26話「マサイの心」では、砂漠を横断中に飲料水で水浴びをする暴挙にでる。ガンダムチームは険悪なムードになったものの、なぜか憎めない不思議な雰囲気を持っていました。
なお、彼女は「プルシリーズ」と呼ばれるニュータイプ部隊のオリジナルで、本作に登場するプルツーや『機動戦士ガンダムUC』に登場するマリーダ・クルス(プルトゥエルブ)も人気のキャラクターだ。
■高いカリスマ性と能力!ネオ・ジオンの実質的指導者
本作の女性キャラクターを語るなら、絶対に避けてとおれないのが、ラスボスであるハマーン・カーン。ミネバ・ラオ・ザビの摂政で、ネオ・ジオンの実質的な指導者だ。
ファンの間でも「ハマーン様」と呼ばれるほど存在感は大きく、そのカリスマ性は作品を飛び出す勢いといえる。彼女の魅力は、重責を背負うが故の強さだろう。巨大な組織を動かす凜とした姿は、彼女に心酔するマシュマー・セロでなくてもかっこよく、美しく見える。
第47話「戦士、再び…」におけるジュドーとの最終決戦も、彼女の魅力が詰まっている。愛機キュベレイが持つ最大の特徴であるファンネルをほとんど使わず、圧倒的な武装と装甲を持つZZガンダムと戦う。相手と同じ土俵で戦う姿は高潔で、最期まで美しいキャラクターであったと思う。
本作は賛否がわかれる作品ではあるものの、魅力的なキャラクターが多く登場する点では個人的に間違いなく名作だと思う。今回は4人をピックアップするにとどまったが、ほかにもジュドーの妹であるリィナ・アーシタ、ラビアンローズ艦長代理のエマリー・オンス、ネオ・ジオンパイロットのキャラ・スーンとイリア・パゾムなど、魅力的なキャラクターは本当に多かった。
令和の今でさえ、キャラクターデザインがユニークなものも多いため、まだ視聴したことのない人は一度観てみてはいかがだろうか。