■搭乗MSは実に7機!もはやテストパイロットかと疑うレベル!
最後は、先の2人とは違い1作品のみの搭乗ながら、実に7機もの機体に乗ったジェリド・メサだ。何気なく放ったカミーユへの一言で人生が大きく変わってしまった男は、出るたびに違う機体に乗ってくる様が印象的。
そんなジェリドの搭乗機体は、カミーユに奪われたガンダムMk-IIに始まり、そのカミーユの母の命を奪ってしまったハイザック、ライラとの思い出のガルバルディβ。強くなったカミーユにボコられたマラサイや、Zガンダムに圧倒されたガブスレイに、あと一歩のところまでカミーユを追い詰めたバイアランなど可変機も問題なく乗りこなしていた。
そしてカミーユとの最終決戦では、なんと強化人間専用機のバウンド・ドックに搭乗。バウンド・ドックはサイコミュ・システム搭載機のため、ジェリドが性能を100%発揮していたのかは疑問だが、一応は問題なく戦闘をこなしていた。だが、それでもニュータイプとして覚醒したカミーユにはやはり叶わず「カミーユ、貴様は俺のッ……!」と断末魔を残し散っていった。
何だかんだでカミーユには何度も負けている印象だが、何度か惜しい勝負もあった。実際、カミーユたち上位のニュータイプ相手でなければほとんどの敵は倒しているし、中盤以降はハマーンにプレッシャーを懸けたりとニュータイプの片鱗を見せていた。作中では多種多様なMSを乗りこなせる技量があったジェリド。カミーユにこだわらなければニュータイプに覚醒して恐ろしいパイロットに成長する……そんな未来があったのかもしれない。
シャアやグラハムはシリーズを跨いで複数作品に登場している。ジェリドの場合は上層部から都合よく扱われていたという面もあるかもしれないが、『Zガンダム』だけの登場でこれだけ多くの機体を乗りこなしたことを考えると、あらためてそのすごさが際立つ。
他にも多くの機体を乗り換えたクロノクル・アシャーやトロワ・バートンなど、器用なパイロットは意外と多い。乗りなれていない機体で戦場におもむくなど常人からすると信じられないが、彼らのようなエリートには関係ないのだろうか……?