■あえて言わせてもらおう!ガンダムガチ恋勢であると!
『機動戦士ガンダム00』の仮面の男枠にして刹那のライバルともいうべきグラハム・エーカーも、幾多のMSを乗りこなした超人だ。通称「グラハムスペシャル」という、革新的な空中変形マニューバに始まり、性能の劣るフラッグでエクシアたちと互角に渡り合った所を見るに、単純な操縦技術なら作中最強候補かもしれない。
そんな彼は、ファーストシーズンではフラッグ試作型から、その改良型までで4機(同型機を強化しているので実質1機と言えなくもない)。セカンドシーズンからは、アヘッド・サキガケ、マスラオ、スサノオに搭乗。いずれも一騎討ちに特化したような機体で、刹那とは幾度となく激戦を繰り広げた。先ほどのシャアとは違い、グラハムの機体は一貫して格闘戦に特化した物になっており、進化する刹那と戦うにつれ徐々にブラッシュアップされていったのだろう。
終盤以降は、機体性能で僅かに優りさらにイノベイターに覚醒し始めた刹那優勢だったが、ただの人間であるグラハムがほぼ互角の勝負をしていたのはその執念からだろうか?
そしてグラハム最後の出番の『劇場版 機動戦士ガンダム00-A wakening of the Trailblazer-』では、ブレイヴに乗り宇宙生命体ELSとの決戦に望む。流石、刹那と渡り合っただけあり多数のELSを撃破するも、数の暴力で敗北。ELSに侵食され助からないと悟り、大型ELSに特攻を仕掛けて散っていった……。
そう思われたが、劇場版の後日談『ガンダム00 Festival 10 “Re:vision”』にてグラハム生存の事実が明かされる。なんと刹那とクアンタが作り出したクアンタム・バースト内に取り込まれ、自身に憑りついたELSとの同化を受け入れていたのだ。そしてELSの母星に旅立つ刹那に代わり、念願の?ガンダムマイスターに就任。ガンダムエクシアリペアIVを与えられるも、即座に「グラハム・ガンダム」と名づけ世界のゆがみに立ち向かっていったのだ。
いろいろとぶっとんだキャラのグラハムだが、数々の機体を乗り継ぎ、最後には恋焦がれたガンダムにたどり着いてみせた。これほどまっすぐに生き、夢? を叶えたキャラも珍しいのではないか。