■学校一の“モテ男”が片思い…!?『ピーチガール』安芸操

 1997年から2003年まで『別冊フレンド』(講談社)で連載された上田美和さんの『ピーチガール』は、見た目はギャルだが、性格は純粋な主人公・安達ももの恋愛を主軸にしたストーリーになっている。

 本作に登場する“年上女子”といえば、安芸操だろう。操はももたちが通う学校で保健室の先生を務めており、生徒からの人気も高いキャラだ。一見すると“どこにでもいそう”な女性なのだが、やわらかそうな体つきと、優しい物腰で異性を虜にしている操。学校一の “モテ男”と称される岡安浬もまた、彼女に思いを寄せる1人だった。

 そんな『ピーチガール』は、2017年に山本美月さんや伊野尾慧さん(Hey!Say!JUMP)が出演した実写映画も公開されている。このとき操役を本仮屋ユイカさんが演じたことで、ファンからは「操がかわいすぎる」と、少々辛口の声があがっていた。

 操といえば、本作に登場するキャラたちのなかではややぽっちゃり体型で、そんなところも彼女のチャームポイントになっていた。しかし、本仮屋さんがキャスティングされたことで、“どこにでもいそう”な操の“抜け感”が薄くなってしまったことで、原作ファンから「かわいすぎる」と、このようなコメントが寄せられてしまったのだろう。

 絶妙に男心をくすぐる操の魅力は、平凡ななかにある“非凡”な魅力がよくわかる典型ではないだろうか。続編である『ピーチガールNEXT』にも多く登場する操。浬の兄・涼も彼女に惚れていたが、彼女の恋路、人生がどうなっていくのか、ぜひ本編で確認してほしい。

 

 少女漫画において魅力的な“年上女子”はたびたび登場し、ヒーローたちのハートを奪っていた。少女漫画の王道である“初恋の人”として登場することが多い彼女たちは、ときにヒロインをも魅了してしまう。

 品行方正であったり、才色兼備であったりと、憧れる年の重ね方をしている彼女たち。ヒロインではないものの、ファン人気も高い“年上女子”に注目しながら、作品を読んでみてはいかがだろうか。

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