■『HUNTER×HUNTER』の“カイト”と“ジン”も…?
最後に紹介するのは、冨樫義博氏の『HUNTER×HUNTER』に登場するゴンの父親・ジンと、ジンの弟子でゴンの先輩にあたるプロハンターのカイトについて。彼らの名前を合わせると“ジンカイト”という鉱物の名前になる。
カイトはキメラ=アント編でネフェルピトーに殺害されるが、のちに自我がそのまま残った状態で赤毛の少女に生まれ変わっていたことが判明する。ジンカイトという鉱物の石言葉のひとつが“復活”なので、二人の名前がそのままこの展開のフラグになっていたのではないかという考察があるのだ。
ただしこれはあくまでファンの間でささやかれている説であり、公式による明確な説明はない。しかし冨樫氏はほかにもキャラクターの名前に意味を含ませたり、後々のストーリーで重要となる巧妙な伏線を張ったりすることに定評があるため、なかなか有力な説なのではないかとも考えられる。
後になって気付くとびっくりさせられる、名前に含まれた伏線の数々。作者のセンスには脱帽ものだ。これから作品を読むときには、登場人物の名前が持つ意味に注目してみるのも面白いかもしれない。