■主人公・キキの人生の物語!『魔女の宅急便』のその後

 1989年に公開された『魔女の宅急便』の原作は、角野栄子さんによる児童文学だ。本作は全6巻におよぶ人気シリーズとなっており、特別編としてキャラたちの過去などが明かされたサイドストーリーも描かれていた。

 映画版で描かれていたのは、新米魔女としてコリコの町を訪れたキキの奮闘を描いた原作1巻の内容がメインだった。原作ではその後、キキがコリコの町で2年、3年と年齢を重ねていく姿が描かれ、思春期を迎え、やがて大人になっていくキキの成長を知ることができる。

 原作シリーズ完結編となる第6巻では、なんとキキは30代になって双子の母親になっている。魔女として修行を始めたばかりだった少女が、結婚し出産、母となる姿まで描かれている本シリーズ。映画版しか知らない方は、ぜひキキという1人の女性の成長を描いた原作シリーズを読むことをおすすめしたい。原作者・角野さんの描く、優しく温かい物語の世界に引き込まれることだろう。

 

 ジブリ映画の“その後”を知ることができる「原作あり作品」たち。原作では映画で活躍したキャラたちの成長した姿を知ることができたりと、ファンにはたまらないエピソードが描かれていた。結婚したり出産したりと、大人になっていくキャラたちのエピソードや、映画だけでは語りきれない物語のその先を、ぜひ原作を読んで楽しんでみてはいかがだろうか。

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