2015年にスマートフォン向けアプリケーションゲームとして生まれ、いまではアニメ化やコミカライズ、企業コラボなどさまざまなメディアミックスがくりひろげられている『アイドリッシュセブン』。
7人組男性アイドル「IDOLiSH7(アイドリッシュセブン)」のマネージャーを担当することになった主人公が、彼らを成長させるために奮闘するストーリー。
作品では、IDOLiSH7のほかにもTRIGGER(トリガー)、Re:vale(リヴァーレ)、ŹOOĻ(ズール)といったグループも登場し、総勢16名のアイドルたちが活躍。このたび、彼らのライブが映画となり公開される。その名も『劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD』。仕掛け人の下岡聡吉プロデューサーにインタビューを行なった(全2回の前編)。
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■メインストーリーと地続きの世界を提示したかった ■
ーー『劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD』制作のきっかけを教えてください。
3年ほど前、アプリ第4部の後半あたりから第5部以降の構想を脚本の都志見文太さんとお話ししていく中で、メインストーリーと地続きでその先の世界をマネージャーの皆様に提示したいという思いがきっかけでした。自分としても『アイドリッシュセブン』というプロジェクトとしても、劇場作品をお届けすることは夢の一つでしたので、7周年というハレの舞台でライブというエンタテインメントを届けたいと思いいたりました。
ーー本作は、2DAYS劇場開催ということですが、あらためて開催直前となるいまのお気持ちと、制作で大変だったところを教えてください。
まず、ここまでプロジェクトに応援をいただいたすべてのマネージャーの皆様にお礼を言いたいです。愛していただいてきたアイドルに大きな舞台を用意するのが僕たちの仕事と思っていますので、皆さんにこのような大きな舞台まで連れてきていただいて感謝しかありません。
制作チーム一同本当に心血を注いだライブです。きっと楽しんでいただけると信じております。現時点では制作は完了しており、お届けするまでワクワクしています。もっとたくさんこのライブについて皆さんと感想を言い合いたいからです。
自分も制作の過程でアイドル達の魅力がここまで大きく増していくことに驚きもありました。自分だけでなくたくさんのスタッフの皆さんが日々悩みながら良いものになるように祈りながら創り上げています。すべてのことが初めての経験で、たくさんのところで皆さん苦労した点を語られているので全部読んでほしいです(笑)。自分はそんな制作の皆さんを応援する立場でしたのでそれを大変ということはできません。絶対直したいところを伝えるときに心苦しかったことくらいかなと思います。
ーー今回のライブの注目ポイントを教えていただけますでしょうか。
4グループそれぞれの特徴を前に出したセットリストを組ませていただきました。<DAY 1>と<DAY 2>でオーセンティックな部分とよりチャレンジな部分をしっかり魅せていますし、何より第6部のブラホワのライブから地続きで『観客の前で今この瞬間を感じる』というパフォーマンスをしています。
創り始めてすぐコロナ期に入ったこともあり、人と人とのつながりや、ライブということの重要性や価値を再認識しました。今だからこそ生まれた作品だと確信しています。
■16人の名刺代わりとなるような曲に■
ーー長時間のライブ映像を作るという点で、通常のアニメ制作との大きな違いはどんなところにありますでしょうか。
詳細はオレンジさんがインタビューなどで答えられていると思いますが、今回創ったのは『ライブである』ということが一番大きいかと思います。制作方針もストーリーアニメで計算しつくしたコンテをカットごとにつないでいく作り方とは異なります。実際にリハーサルした映像から良いカメラをつないで…企業秘密ですね。
カメラワークや演出については、とにかく『ライブ』ということにこだわっています。活き活きとしていること、そこに実在を感じることを重点的にしながら各ステージ演出が最も映えるようにと思って制作されています。
ーー全員で歌う新曲「Pieces of The World」に込めた想いをぜひ教えていただけますでしょうか。
今後の『アイドリッシュセブン』というプロジェクトにかかわるアイドル16人の名刺代わりになるような楽曲にしたいという思いがありました。
劇場作品ということでこれまで『アイドリッシュセブン』の歩んできた道を一緒に歩いてきてくださった皆様だけでなく、これが初めての『アイドリッシュセブン』という方もいらっしゃると思います。
それぞれのグループのカラーを前面に出すパートだけではなく16人が、そしてその16人を支えてきた人たち、制作スタッフだけでなくプロジェクトを応援していただいたマネージャーの皆様まで含めた全員が、これまで歩いてきて、そして新しい人たちと一緒にこれから歩んでいく世界そのものを描き出したいという思いがこの作品に込められています。
その16人新曲となる「Pieces of The World」はエネルギッシュでかつ、劇場のテーマを飲み干せるような楽曲であってほしいと根岸(統括プロデューサー)や十河くん(音楽プロデューサー)と話をしたところから生まれています。自分たちで言うのはなかなか憚られるのですが、名曲になったと思っています。
インタビュー後編は明日公開予定!