■令和にも活躍!? ペン習字の素晴らしさを伝える“美子ちゃん”

 続いては、日本ペン習字研究会(通称:日ペン)が実施しているボールペン習字通信講座をおすすめする“日ペンの美子ちゃん”。

 これは美子ちゃんという少女が、字の綺麗さで問題を解決する姿が描かれる9コマ漫画の広告だ。“日ペンは◯◯年の歴史があって先生方も超一流”、“1日20分の練習ですぐに上達”といった決まり文句を覚えている人もいるのではないだろうか。

 美子ちゃんの歴史は古く、初登場は1972年の芸能雑誌『明星』だった。6代目まで存在する美子ちゃんだが、代替わりするたびに作画家が変更されているため、絵のタッチも違えば性格もそれぞれ異なっている。

 しかしどの美子ちゃんも、目の前で起こるさまざまな問題に、少々強引な方法で日ペンを宣伝しつつ解決しようとするのは共通している。そのツッコミどころ満載のシュールな雰囲気は、妙にクセになってしまう。

 しかしインターネットの普及に伴ってペン習字の需要が少なくなり、4代目の美子ちゃんを最後に雑誌広告からは撤退することに……。

 その後、2006年に5代目美子ちゃんが誕生。彼女はあまり活躍の機会に恵まれなかったが、2017年には6代目美子ちゃんが生まれ、公式ツイッターアカウントまで開設された。

 ツイッター上では今でも高頻度で漫画が掲載されており、“永遠の17歳”をネタにしたり、世の中のトレンドを取り入れたりした漫画も公開されている。最近ではツイッターで多くのアカウントが謎の凍結騒ぎにあったことや、映画『THE FIRST SLAM DUNK』を元ネタにしたであろう漫画も描かれていた。

 もちろん、今でも日ペンのボールペン習字通信講座は受講可能だ。

 

 今回は少女漫画の巻末広告を紹介したが、『週刊少年ジャンプ』をはじめとした少年誌の巻末には、トレーニング機器の通販や、脳を鍛えて学力アップを図る“記憶術”の広告が掲載されることが多かった。こちらについても「懐かしい」と感じる人は多いのではないだろうか?

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