手塚VS跡部に乾VS柳、越前VS真田も… 思わず手に汗握る、『テニスの王子様』関東大会編の忘れられない名試合3選の画像
『テニスの王子様』 DVD FAN DISC 0 Game Remix -Key to Victory-(バンダイビジュアル)

 1999年に連載開始され、現在は第2シリーズ『新テニスの王子様』が連載中の『テニスの王子様』。人間離れした必殺技の数々が話題にのぼることが多い本作だが、手に汗握るスポ根全開の名勝負も見どころのひとつだ。今回はそんな『テニスの王子様』から、熱いシーンが多い関東大会編の名勝負をいくつか紹介していきたい。

■全力勝負に手に汗握った手塚VS跡部

 まずは関東大会1回戦、青学VS氷帝のS1で激突した手塚国光と跡部景吾の一戦(原作コミックス17、18巻収録)だ。圧倒的な実力を誇るうえ、しかも部長同士の対決とあって、見ごたえたっぷりである。

 試合の中で跡部は相手の弱点を見抜く“眼力(インサイト)”によって、手塚が左肩を痛めていることを察していた。そして自身の強みである無尽蔵のスタミナを活かし、あえてラリーを続け相手を潰す作戦に出る。

 対する手塚も、自身の左肩を犠牲にする覚悟で持久戦に挑む。その後、ついに限界を迎えても食らいついてくる彼の姿を見て、跡部は「手塚が青学に懸ける想いを 俺は読み切れなかった!」「この試合 間違いなく俺にとって 無二のものとなる!」と称賛。相手に対するリスペクトから、最後までいっさいの油断なしで全力の戦いを続けた。

 それまでどこか真剣さに欠ける印象があった跡部だったが、実は熱い一面もあることがこの試合で描写されている。最終的にこの戦いは跡部の勝利に終わるも、彼は試合後に握手した手塚の手を高く掲げ、その健闘を無言で褒めたたえた。

 手塚がなぜ肩を壊してまで試合を続けたのか——それは1年のころ、当時の部長から“青学の柱”を託されたからだった。彼は次世代の“青学の柱”になるであろう越前に、自分の意志と覚悟を伝えたかったのだ。

 そんな手塚の想いに応えるようにして、跡部も「最高の力を 一球一球に込めよう」と全力勝負をしてみせた。両者のアツい想いが火花を散らした名勝負だ。

■幼なじみのアツい戦い…! 乾VS柳

 関東大会の名勝負といえば、青学の乾貞治VS立海大附属の柳蓮二(原作コミックス24、25巻収録)も外せない。

 全国大会2連覇中の立海大附属に、青学はダブルスで2連敗。あとがない状態で迎えたS3で登場するのが、立海大附属の“三強”に数えられ、“達人(マスター)”の異名まで持つ柳である。

 そんな柳に対し、データテニスを得意とする乾がどう立ち向かうのかがこの試合の見どころ……と思われたが、実は柳は乾と互角、あるいはそれ以上にデータテニスを得意とする男だった。この二人は過去にダブルスを組んでいた幼なじみ同士で、乾は柳からデータテニスを教わったのだ。

 試合序盤、乾は柳相手に一進一退の攻防を繰り広げるも、それは相手の術中にはまっていただけだった。柳は前半で乾の分析を終え、自分のデータに確信を持ってから一気に攻め立てる算段だったのだ。

 その後なすすべなくポイントを奪われていく乾は、なんと自分のテニスの信念であるはずの“データ”を捨てる決断をする。普段はクールな乾が見せる勝利への執念には、心揺さぶられた。(通常時は眼鏡に隠れている乾の瞳が見える、レアシーンでもある)

 最終的には乾が僅差で勝利をおさめるのだが、その結果に至るまでの展開がとにかくアツい。二人の“幼なじみ”という関係性が、効果的に反映された戦いでもあった。

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