■大頭を支える「赤髪海賊団」歴戦の猛者たち
頂上戦争をはじめ、上述のワノ国の戦闘への介入、『RED』での参戦など、激しい戦闘へ加わることが多く見られる「赤髪海賊団」。行き先を決めているのは間違いなく大頭であるシャンクスのはずだが、その号令に柔軟に対応する「赤髪海賊団」の面々にも注目すべきだろう。
頂上戦争では、海軍の暴走した戦意を止めるべく参上した「赤髪海賊団」。意識を失ったルフィに向けて攻撃しようとする黄猿に銃を突きつけ、その攻撃を停止させたのが副船長のベン・ベックマンである。
海軍大将で、ましてや「光」である黄猿だが、彼の銃弾を避けることはできないと判断したのだろう。手を挙げて、無抵抗の意思を見せていた。シャンクスの右腕らしい副船長としての風格を見せつけた印象的なシーンだ。
そのほか『RED』での活躍や四十億巻の情報を参考にすると、ウソップの父である狙撃手のヤソップは“追撃者(チェイサー)”の異名を持ち、その優れた見聞色でウソップとの次元を超えた共闘を見せた。
また、武装色の覇気を纏い、“自分ボーリング”という技を使うコックのラッキー・ルウ。人に劣らぬ知能と戦闘力を兼ね備えた猿のモンスターと、キング・パンチを彷彿とさせる一撃必殺を得意とするボンク・パンチの音楽家コンビ。
サンジのように空中を飛ぶことができる電撃使いのライムジュース。その器用さで武器破壊や船医としての役割も果たすホンゴウ。強面な見た目とは裏腹な曲芸師でもあり航海士のビルディング・スネイク。切れる咆哮を放つ野獣のような容姿のハウリング・ガブなど、個性的な面々が揃う「赤髪海賊団」の幹部たち。能力者の多い「麦わらの一味」とはまた違った強さを兼ね備えていることが伺える。
『RED』ではその強さのほんの一端を見ることができ、筆者を含む世界中のファンたちが歓喜したことは間違いないだろう。原作中では未だ彼らの戦闘シーンが描かれていないが、今後シャンクスだけでなく彼ら幹部たちの圧倒的な戦闘力で、「赤髪海賊団」そのものが強いという描写が見られる日を心待ちにしたい。
原作中では滅多に出てくることがない、もはやレアキャラと化している「赤髪海賊団」の面々。戦闘シーンがほとんどないにもかかわらず、登場のたびにSNSでトレンド入りするのだから、実際の活躍が描かれた時の盛り上がりは見当がつかない。
『ONE PIECE』はすでに最終章へ突入しているため、近い将来その活躍がきっと描かれることだろう。温められ続けた「赤髪海賊団」の強さが見れる日を心待ちにしたい。