■サーチカオス:ロックマンエグゼ5 チームオブブルース

『ロックマンエグゼ5』(以下、エグゼ5)には独自の要素として「カオスユニゾン」がある。前作から登場した「ダークチップ」という違法のチップを利用することで、圧倒的な力を得られるという仕組みだ。

 本作には“チームオブカーネル”と“チームオブブルース”というふたつのバージョンがあり、表題のサーチカオスはチームオブブルース限定のカオスユニゾンとなる。このサーチカオスになると、ロックマンがチャージして放てる溜め撃ちが、ダークチップのダークサークルになる。

 ダークサークルは、高速で移動するカーソルをプレイヤーが目押しで止めて、その範囲を攻撃するというもの。1回ヒットさせると相手に300のダメージを与えられる。攻撃範囲は7マスと非常に広く、さらに相手のエリアを狭めた状態でこのダークサークルを使うと、攻撃範囲が一部重複し、重なった分だけそこの攻撃回数が増える。やり方によっては1回のダークサークルで600~900のダメージを敵に与えられるため、ほかのカオスユニゾンと比べても攻撃面は断トツだ。なお、『エグゼ5』におけるボスのHPは、クリア後のやり込み要素を除けば多くても2000前後が大半なので、うまくやれば1回のダークサークルで半分近く削ることもできる。

 それに加えて、サーチカオスはカスタム画面で表示されているチップをシャッフルし、配置し直すという能力も持っている。チップの組み合わせが重要な『エグゼ』シリーズでは、チップをコントロールできるという力はとくに強力で、ダークサークルを使った攻撃と合わせて、サーチカオスは当時重宝されていた。

■キラーセンサーコンボ:ロックマンエグゼ6 電脳獣グレイガ/ファルザー

 一定範囲に入った敵に対し、相手を拘束するマヒ効果+攻撃判定の長いビーム攻撃を自動で行うチップ「キラーセンサー」と、マスを動くたびにヒット判定がリセットされるという仕様を利用したコンボ。

 まず準備として、敵を強制的に右へ移動させる「ゴーイングロード」→敵のエリアの縦1列を自分の物にする「エリアスチール」→敵を強制的に左に移動させる「カミングロード」→自陣の縦1列を敵のエリアに変える代わりに、つぎに選んでおいたチップの威力を上げる「カラーポイント(あるいはダブルポイント)」→「キラーセンサー」の順でチップを使う。キラーセンサーは最初に使っても問題ない。

 これによって、敵のエリアには相手を左右に反復移動させる場所ができあがり、自陣側ではキラーセンサーがそのエリアに入ってくる敵を待ち受けるという状況になる。キラーセンサーのビームに当たった敵は、その後ゴーイングロードとカミングロードによってできたマスを何度も左右に移動するため、通常なら1回しか当たらないはずのビームに何度も当たり、数秒で1000以上のダメージを受けることになる。

 欠点は、5枚のチップを使うので準備に時間がかかること。とはいえ、ストーリーの後半に出てくるような相手も10秒以内で倒せる強力無比なコンボなので、手間をかける甲斐はあるだろう。

■バスターMAX/ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション

 最後に紹介するのは、『アドバンスドコレクション』から追加された「バスターMAX」。ロックマンが連射できる“バスター”の威力を100倍にする機能で、これがオンにしてバスターをただ撃っているだけで、ほとんどのウイルスやナビを瞬く間にデリートできる。

 さらに、本機能は専用のプログラムを使ってロックマンを強化する「ナビカスタマイザー」の効果を受ける。つまり攻撃力を上げる“アタック+1”などのプログラムを組み込むことで、ロックマンのバスターの威力はアタックレベル×100という具合に上昇。最大で1発500のダメージを与えられるように。各ストーリーのラスボスはもちろん、クリア後のやり込み要素で戦うナビも楽勝だ。

 バスターMAXは『アドバンスドコレクション』であれば物語が始まった時点で使える機能なので、早々にオンにすれば最初から最後までサクサククリアできる。一方で達成感は欠片もない。バトルを含めてストーリーを楽しみたい人は、少なくとも初見時はオフにしたほうがいいだろう。

 パッケージ版の売り切れが相次ぐ『アドバンスドコレクション』だが、ダウンロード版であればいつでも購入できる。『エグゼ』シリーズをリアルタイムで遊んでいた筆者としては、これを機に多くの人が本作を遊んでほしいと思う。

  1. 1
  2. 2
  3. 3