■ド派手なキャラの「アフロ犬」、最大のヒットとなった「リラックマ」
さて、ここまでヒットしたキャラたちはカラーリングが地味で、どちらかといえば暗い印象を与えるものだったが、それを覆したのが2001年に誕生した「アフロ犬」。
その名の通りアフロヘアーの犬のキャラクターで、頭のアフロにもさまざまなカラーがあった。リーゼン犬やファンキー犬などの髪型や体の模様の違う仲間もいるが、いずれもデザインは派手。特にアイコンとなっているアフロ犬はアフロが虹色のグラデーションになっていて、当時流行したギャル文化にもハマっていたように思う。
なお、同年には「みかんぼうや」というキャラも人気を得ているが、こちらはリラックマ同様にコンドウアキ氏によってデザインされたものだ。
そして次なるヒットとなったのが、冒頭でも触れた「リラックマ」。現在も同社最大の売り上げを記録したキャラとなっている。この頃にはサンエックスという会社名自体の知名度も大きくなっており、リラックマ以外にも「モノクロブー」「次の日ケロリ」「靴下にゃんこ」など多数のキャラクターが生まれた。
続いて大きなヒットとなったのは2010年誕生の「センチメンタルサーカス」。キャラクターの設定は、忘れ去られたぬいぐるみやおもちゃたちが、夜にこっそりと抜け出して秘密のサーカス団をつくるというもの。どこか寂しげだが、優しく幻想的な世界観はまるで夢の中にいるようだ。
パステルカラーと黒色を基調としたキャラクターたちは、それぞれ名前とサーカスでの担当演目が決まっている。主人公のシャッポは捨てられていたぬいぐるみで、サーカスの団長。ツギハギだらけの体も愛おしい。彼らを見ていると、自分の持っているおもちゃや人形も大事にしようと思えてくる。