■『ゼロの執行人』でコナンを科学者としてサポートする灰原

 2018年に公開されたシリーズ22作目の『名探偵コナン ゼロの執行人』では、科学者としての灰原の能力の高さが浮き彫りとなった。本作は人気キャラの安室透こと降谷零がメインとして描かれた大ヒット作で、毛利蘭の父・小五郎が爆破テロの犯人として逮捕されてしまうという衝撃のストーリーとなっている。

 作中でコナンは爆発物の破片を灰原に渡し、解析を依頼する。今までもたびたび優秀な科学者である片鱗を見せていたのだが、本作では小さな破片から爆発物を特定するというファインプレーを見せていた。

 普段からコナンは灰原のことを頼もしく思っており、彼女にサポートを頼む場面もよく見られる。それは阿笠博士に対しても同様ではあるが、灰原の登場以降は科学面でのサポートはほとんど彼女に一任しているように思う。

 コナンにとって灰原は、毒薬によって体が縮んだ同志であり、さらに“黒ずくめの組織”から命を狙われている仲間であることから、互いに支え合う良きパートナーになっているのだと感じるエピソードだった。

 

 本作のなかでも人気が高い灰原。“黒ずくめの組織”から追われる身であるため、なにかとピンチに陥ることが多いキャラでもある。灰原が物語の中心となるであろう劇場版最新作『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』では、どんな展開が待っているのだろうか。ぜひこの機会に、過去の作品から灰原の活躍を振り返ってみてほしい。

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