■漫画では「練習生用」という設定もあったフラウの制服

 最後は『機動戦士ガンダム』のフラウ・ボゥ。主人公アムロ・レイのガールフレンドで、アムロ同様に難民として軍艦ホワイトベースに避難したキャラで、人手不足のホワイトベースで当初は雑用として働き始め、のちに軍属として階級を得ている。

 そんなフラウの着用する連邦軍制服は、カスタムメイド。フラウ同様に避難した女性キャラクターであるミライ・ヤシマ、セイラ・マスとは、少しデザインが異なるのだ。

 ピンクを基調としたカラーリングは同じだが、肩のデザインが違い、首元にはおしゃれにスカーフを巻いている。第19話では、フラウがジオン兵に捕まった際にも「こいつの着ているのは連邦軍の制服です」と説明する兵に対し、ランバ・ラルが「そうかな、ちょっと違うぞ」というセリフがあったりと、やはり作中のキャラから見ても正式な制服とは言えない着こなしのようだ。

 ホワイトベース内においても、彼女だけはタイツを着用せずに生足で過ごしている。自分は軍人ではないという意思表示か、もしくはおしゃれをすることで戦争から気を紛らわせようとしていたのかもしれない。なお漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では「似合う? 練習生の制服なの」と、ミライやセイラとは違うものの自分の制服姿をアムロに見せるシーンがある。

『ガンダム』シリーズに登場する軍服・制服は、現実では考えられないほどバリエーションに富んでいる。エースパイロットや将校は、自身のMSのカラーリングをカスタムできるので、もしかしたら軍服にも適用されているのかもしれない。

 本シリーズを視聴する際、ぜひ機会があれば衣装デザインにも注目してほしい。

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