■『聖戦士ダンバイン』オーラバトラーの刀剣バトル
『機甲界ガリアン』と同じく、大部分が中世ファンタジーの世界観となっている1983年のアニメ『聖戦士ダンバイン』。主人公機の「ダンバイン」や「ビルバイン」など、同作に登場するロボ「オーラバトラー」も、実体剣を標準装備しており、作中では実体剣同士の接近戦が良く発生する。
この実体剣である「オーラソード」の戦闘では、緑のオーラが発生するのが特徴。オーラソードと他の物質が接触すると、周囲に緑色のオーラが発生する。これはパイロットのオーラの流れが可視化したものと思われるが、このオーラによって戦闘の迫力が増しているのだ。
またオーラバトラーの手足の指先には爪が備え付けられており、実体剣と同じく戦闘に使えるほど鋭い。その爪でオーラソードを捕えてからのカウンターといった描写も同作ならではの殺陣と言えるだろう。
作品前半のオーラバトラーは大体が同じ武装で、オーラソードと爪、射撃武器と、相手を絡める「ワイヤークロー」といった装備をしている。ほとんどのオーラバトラーが同じ装備だが、パイロットにより戦い方が微妙に異なり、それらの違いを考察する楽しさがある点も作品前半の戦闘シーンの魅力だ。
以上、今回は巨大ロボットアニメにおける刀剣の名シーンを3つ紹介した。どのシーンからも武骨な重厚感、そして泥臭さを感じる。相手の汗の匂いや呼吸音まで感じてしまいそうな緊迫感を生むのが、ロボアニメの刀剣バトルシーンではないだろうか。