■最終的に最強で“最幸”な男!?

 パトリック・コーラサワーも愛される噛ませ犬として外せない。『機動戦士ガンダム00』1話から「俺はスペシャルで、2000回で、模擬戦なんだよぉ!」とライブ感のあるセリフを喋りながら、主役である刹那が搭乗するガンダムエクシアに機体をバラバラにされてしまうという、ネタ度の高い噛ませ犬っぷりを発揮している。

 その後も何度も、主人公側の組織であるソレスタルビーイングと相まみえることになるが、やはりそのたびに撃墜、撃退。

 だがコーラサワーの愛すべき特徴は「なぜか死なない」という点だろう。ソレスタルビーイングの武器には毒性の高いGN粒子が用いられているのだが、コックピットの真下にGN粒子のビームを受けても死ななかった。

 さらには、明らかにコックピットがある箇所を破壊されて、『機動戦士ガンダム00』の番組公式サイトにも死亡と表示されていたり、自らの機体を盾に上司をかばったり、捨て身の自爆道連れまでしたが、最終的には大きな後遺症も無く生き残ることとなる。

 コーラサワーは1話のインパクトや、炭酸飲料のような名前だったり、何故か不死身だったりしたことでネタ化して、愛されキャラとなった。

 今回、振り返ったキャラクター3人とも、奇しくも1話から主人公にボコボコにされている。ガンダムの愛され噛ませ犬キャラクターは、宿命なのであろうか。

 最後までヘタレ感が抜けず、どんどん不幸になっていったジェリドと、最後まで生き残ったことで連邦軍最強パイロット説まで出ているコーラサワー。果たしてグエルはどちらのパターンになるのだろうか。いよいよシーズン2がスタートする『機動戦士ガンダム 水星の魔女』から目が離せない。

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