■綾部先輩はむしろ大人の女性向き?
伊作先輩に次いで上級生グループ第2位に輝いた、四年い組の綾部喜八郎。イケメンはもちろんのこと、ウェーブがかった豊かな黒髪が素敵なキャラだ。
綾部先輩の魅力は、とにかく飄々としてマイペースなところ、そして独自の美学を持っているところだろう。落とし穴作りをライフワークにしている彼は、プロの忍者もだまされるほどの精巧な落とし穴を作り、「天才トラパー」の異名を持つ。これで声が石田彰というのも、絶妙にマッチしている。
気質的には、綾部先輩は忍者というより芸術家に近いのかもしれない。初恋としてベタな相手ではないだろうが、一定数には間違いなく刺さるし、どちらかというと大人の女性が惹かれるタイプではないかと思う。
■同級生ではきり丸がNo.1
おマセな女の子が憧れるのは年上男性なことが多いが、下級生のなかで一番人気はきり丸だ。顔立ちが整っているのはもちろんのこと、戦災孤児でありながらもめげることなく強かに生きる姿に、応援したくなる人は多いだろう。
自分とあまり年齢の変わらないきり丸が、いくつもアルバイトを掛け持ちしてお金を稼いでいる姿は、子ども心に衝撃だったし、尊敬もした。守銭奴はお約束のギャグとしても、今思えばそれも頼もしいかもしれない。
イケメンキャラの宝庫『忍たま乱太郎』。放送開始当時にアニメを見始めた子どもたちも、今や子どもを持っていてもおかしくない年代だ。ひょっとしたら、お母さんの初恋を奪った相手が、今度は娘の初恋も……なんてこともあり得る。微笑ましい限りだが、お父さんからするとどうなんだろうか? 少し複雑な心境なのかもしれない。