『タッチ』『ドカベン』『ダイヤのA』…WBCに続いて期待の「侍U-18」もしも“高校野球漫画”からチームを作るなら? 独断と偏見で選んでみたの画像
小学館文庫『タッチ』第7巻(小学館)

 いまだ熱狂と興奮が冷めやらぬWBC侍ジャパンの歴史的な優勝劇。3大会ぶりに手にした「世界一」という結果はもちろん、大谷翔平ダルビッシュ有、村上宗隆、ラーズ・ヌートバーといったスター選手が集い、一丸となって闘う姿にはワクワクさせられっぱなしだった。3月も終盤となり、いよいよ本格的な野球シーズンが到来。プロ野球は間もなくペナントレースが開幕し、センバツ高校野球は大詰めを迎えている。小学生からボーイズリーグで野球をしていた筆者にとってもドキドキする期間だ。

 さらに、4月4日からはU-18日本代表候補選手強化合宿が始まり、若き侍ジャパンが勢ぞろいする。WBCに続いて期待がかかるが、ここで素朴な疑問……。もしも高校野球漫画から日本代表を選出したらどんなメンバーになるのか? 少年誌や青年誌、過去の漫画を含めると登場人物が多過ぎるので忘れているキャラもいると思うが、筆者の独断と偏見でとくに印象深かった選手たちを選んでみた。

■先発投手は左腕と右腕で分けよう! 左腕はわがままな性格が多すぎる!?

 まずは先発投手だが、ここはまず、左腕エースから選びたい。やはり三振が取れる投手がいいだろう。主人公でパッと思いつくのは、球速200キロの二階堂定春(『緑山高校』)か甲斐孫六(『なんと孫六』)だ。主人公以外では成宮鳴(『ダイヤのA』)や桑本聡(『名門!第三野球部』)、広田勝利(『H2』)を推したい。

 う〜む……並べてみると、いずれもわがままで面倒な性格ばかりに思える。かつて、名将・野村克也さんも“ピッチャーはわがまま”だと仰っていたが……。ならば体格で選ぼうか。相手は世界の猛者たちだ。二階堂と桑本はプロレスラーとしても戦えそう。いや、まてまて……孫六も殺し屋やメジャーリーガー相手にケンカで勝てるほどだから、見劣りしないな(殺し屋って……)。

 と、ケンカしている場合ではないので、二階堂や孫六は控えとしてベンチ入りしてもらおう。そうなると、あすなろに負けてから精神的にも成長した桑本はどうか。チームのために協調性が出ており、他人にマウンドを譲っても怒らないだろう。あ、左投げと言えば、星飛雄馬(『巨人の星』)も捨てがたい……。

 そして、右腕はやはり、あだち充勢の上杉達也(『タッチ』)と国見比呂(『H2』)だ。ともに剛速球で三振も取れるし、スタミナも豊富。とぼけた感じの性格も似ている。となると、ボクシングをやっていて喧嘩っ早い左腕たちと対等に闘えそうな達也をエースにしよう。

■中継ぎと抑えは誰に? ワンポイント起用も考えるとして…

 さて、お次は中継ぎと抑えだ。まずは、中継ぎに立原だ。ええっ!誰!? となる人も多いだろう。作中、苗字しか出てこないのだが、『県立海空高校野球部員山下たろーくん』の強豪校・私立東相大学付属明陵高校で主将を務める“左の狙撃兵”だ。

 立原は左下手投げでプレート一杯から対角線上に投げるストレート(クロスファイヤー)はホームベースをかすめる程度なので、右打者には体すれすれの内角いっぱいのコースになり、左打者は届かない。しかも、ストライクである。アメリカ戦で登場しそうなアームストロング・オズマ(『巨人の星』)との対決で、ワンポイント起用も考えたいところだ。

 そして抑えは、降谷暁(『ダイヤのA』)に決まりといえる。いや、先発だろう!という意見もあるだろうし、本人がまず納得しないかもしれないが……。ただ、剛速球・負けん気・スタミナ不足とくれば、やはり降谷で問題ないように思う。本人には桑本を超えない限り先発はないと言っておこう……。

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