『ファイアーエムブレム』3年ぶりの新作としてNintendoSwitch用に発売された『ファイアーエムブレム エンゲージ』。アドベンチャー画面とカットシーンのつながりが微妙なところがありましたが、それを上回るバトルと周辺システムのおかげで楽しく現在は2周目を遊んでるところです。3周目をどうしようかなと考えてるところですが、遊んでいたらふと『ファイアーエムブレム外伝』が思い起こされました。
■ワールドマップを初採用した『外伝』 リメイクとして『Echoes』も発売に
今からちょうど31年前の1992年3月14日にシリーズ2作目として発売された『外伝』。内容はシリーズの中でも結構個性的で、アルムとセリカの二人の主人公が、それぞれ部隊を率いてステージを攻略するという構成。別々のルートを攻略し、ラストバトルで両軍ユニットが合流したときは、まさにクライマックスという興奮に包まれたものです。マップを自由に移動して敵と接触するとバトルになるというシステムを初めて採用したシリーズでもあり、出現するモンスターを延々と倒すことでレベルアップも図れるのも現在のシリーズに引き継がれています。
そのほかにも武器の耐久力や資金の概念がなかったり、死んだユニットが復活できたりユニット全体にオートで戦わせるコマンドがあったりと、2作目にあたって前作との差別を図ろうとした試行錯誤のあとが見て取れます。2017年4月20日には3DSでリメイクされた『ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王』が発売され、そちらで『外伝』を初体験した方もいらっしゃるかもしれませんね。『外伝』を再現しつつパワーアップし、とくに『エンゲージ』に勝るとも劣らない、ぬるぬると動くバトルアニメは必見! 名リメイクにふさわしい出来なので、ぜひプレイしてみてもらいたいです。
■いろいろな方向にやりすぎ!? なユニットがもりだくさん
『外伝』にはいろいろな思い出がありますが、そのひとつとして記憶に刻まれているのが様々なユニット。その中でも強烈に記憶にあるのが「魔女」。『FE』シリーズのバトルは、自軍と敵軍の間合いのやりくりがバトルのポイントだと思います。しかし、魔女はワープでそれを無視して懐に入り込み、よりによって魔法で攻撃してくるのです。“魔法を使う相手には魔法防御の高いアイツを囮にして、次のターンで叩こう”といった仕込みをすべてパーにしてくれるため、どれだけリセットボタンを押したのか分かりません。
次点としてアーチャー系もやっかいで、なんと射程が1~5の遠近両用クラスに。前作の感覚でプレイしていると突然ピンチになるのでヒヤヒヤします。自軍も敵も同じ仕様なのですが、やけにこっちが不利だったのは気のせいでしょうか。
味方のユニットにも新しい名前のクラスが増えて、クラスチェンジしたあとはどんなバトルアニメーションなのかワクワクしたものでした。
そんなクラスのなかでも特異だったのが「村人」。『エンゲージ』でも基本兵種から上級兵種、そしてまた基本兵種へとクラスチェンジを繰り返す育成法がありますが、その元祖ともいえるのが『外伝』の村人です。村人→傭兵→剣士→魔戦士→村人……とループさせることで最強のキャラ育成も思いのまま。魔戦士は物理攻撃ユニットとしても優秀なうえ、魔法防御が全ユニット中最高クラスなので、ループして鍛え上げた魔戦士がいれば他のユニットの出番なくね……? と思わせるほどバランスブレイカーでした。ところで、魔戦士のバトルアニメーションを見て、「なんで忍者?」と思ったのは私だけでしょうか?