2023年2月より放送されている『プリキュア』シリーズ最新作『ひろがるスカイ! プリキュア』(テレビ朝日系)。1月末に行われた記者会見では、男子が変身するプリキュアがメインキャラとして登場することが発表され大きな話題を集めた。
これまで、2018年度放送の『HUGっと! プリキュア』でフィギュアスケーターの若宮アンリという少年が42話でプリキュアに変身したが、これはミライブレスというプリキュアの力による一度きりのパターン。メインキャラとしての男の子プリキュアが描かれるのは今回が初めてのケースで、村瀬歩が声優を務める「男の子プリキュア」キュアウィングの活躍に、ファンから期待の声が上がっている。
■加藤夏希、真野恵里菜、多くの女優が変身してきた「女性仮面ライダー」
今回、ニチアサアニメ『プリキュア』に男の子プリキュアが登場することが大きな注目を集めたが、同じくニチアサの特撮番組『仮面ライダー』で女性ライダーが登場する作品は少なくない。
はじめに女性ライダーが登場したのは2002年公開の映画『劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL』で加藤夏希演じる霧島美穂が変身した「仮面ライダーファム」だった。彼女は劇場版のみに登場するオリジナルキャラクターで、18歳の結婚詐欺師。仮面ライダー同士のデスゲームがテーマの同作で、恨む相手に復讐することと、死んだ姉を生き返らせるためにライダーとなった人物。白鳥をイメージした白い仮面ライダーで、やはりどこか女性らしいスマートさを感じるライダーだった。
以降も数年に1度のペースで『仮面ライダー』の劇場版には女性ライダーが登場。話題を集めたケースでは現在、サッカー日本代表の柴崎岳選手と結婚し、活動拠点をスペインに移している真野恵里菜だろうか。
当時ハロー!プロジェクトの人気アイドルだった真野は、2011年の映画『仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦MEGA MAX』に出演。作品のキーとなる、宇宙人がその姿をトレースした女子高生・美咲撫子を演じ、宇宙服のような銀色のボディに青のセーラー襟がついたデザインが特徴の「仮面ライダーなでしこ」に変身し、見事な立ち回りを披露していた。
その他には、2004年の映画『劇場版 仮面ライダー剣 MISSING ACE』で三津谷葉子演じる三輪夏美が変身した「仮面ライダーラルク」。2009年の映画『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』で森カンナ演じるヒロイン・光夏海が「仮面ライダーキバーラ」に変身するなど、劇場版限定で女性仮面ライダーが登場する作品がある。
またメインではないものの、テレビエピソードでも女性仮面ライダーが登場する作品はある。
2005年の『仮面ライダー響鬼』では、妖怪・魔化魍と戦う組織「猛士」の師匠キャラとして「仮面ライダー朱鬼」という女性仮面ライダーが登場。また同作では鬼になる修行を続けている少女・天美あきらがほんのわずかながら変身しており、彼女は2009年の『仮面ライダーディケイド』で再出演した際に、正式に「仮面ライダー天鬼」へ変身を果たしている。「女性仮面ライダー」と聞いて『響鬼』を思い浮かべるファンは少なくないのではないだろうか。